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2007年04月06日

山水旅游 ~第四章~

ツアー3日目の今日は桂林市内の観光である。

集合時間は8時半なので、時間に余裕を持って朝食を摂り、部屋でくつろいでいた。

いつも海外旅行へ行くときは、主にフリープランなので行動は束縛されていない分、毎朝、

とりあえずのビール

を飲むのだが、今回のような観光メインの旅行の時は、朝のビールはおあずけだ。
折角の観光中に酔って眠くなったり、トイレで格闘したり、なんてのは懲り懲りだからだ。
ちったぁ、成長したかな?

時間きっかりにホテルを出発。
バスは川沿いの公園で朝の太極拳や剣舞などをしている人たちの集団の横を通り抜けていく。

朝の街の風景を眺めながら、劉さんが桂林の街について説明を始めた。

桂林市街地の人口はおよそ68万人。
気候は、年中曇りが多く、夏にはスコールが降る。

又、桂林の”桂”という字はモクセイの木を意味しているとのこと。
確かに街路樹や公園などにはキンモクセイやギンモクセイばかりが目に付いた。
しかも目に付く木にはすべて根から白いペンキのようなものが塗られている。

「あの白い塗料はなんじゃいな?」

と劉さんに尋ねると、

桂林の山といえば、数億年前に海底が隆起して出来たカルスト地形の石灰岩。
この石灰がたくさん採掘できるので、腐乱防止や防虫効果のある石灰を塗ってあるとの事だった。

また、桂林の街自体は小さいので歩いてでも観光が出来る、などとのたまっている劉さん。

さっきから自分の目に映る、無駄に広い車道や歩道、大きな公園に長い橋エトセトラエトセトラ・・・。

「道が広い」

で有名な名古屋の街と比べても遜色ない。いや、メイン通りどころか路地ともいえる道まで充分に広い桂林の街。

中国人である劉さんと日本人である自分達とでは、「規模」に対する認識に100マイルくらいの開きがあるのだろう。

それはさておき、

まず最初に向かったのは、幾多の詩人に「江山会景」と詠われている、桂林きっての景勝地である”畳彩山”である。

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入り口。周りには少数民族の衣装を着た”物売り”が何人もいた。そして物売りに取り囲まれていたコウちゃん。笑

この山は高さが223mあり、山頂に行くには500段の階段を登らなければならない。
また、入り口にある風洞には唐から宋代に彫られた仏像や石刻、碑文などがある。

階段の勾配は急なのだが、以前登ったことのある万里の長城と比べると全然余裕である。
休むことなく歩を進め山頂にたどり着いた。

山頂から望む桂林の街や漓江の景色は、

「日本で例えると言ったら・・・」などと比べることの出来ない絶景だった。

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山頂の展望台にて。珍しく”シラフ”の自分。

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展望台から眺めても水が透き通っている漓江。写真では解りにくいが、水着で泳いでいる人がいた。12月だというのに(気温15度くらい)。

山頂からの景色を眺めていたら、展望台の手すりに沿って掛けられてある鎖と無数の南京錠が目に付いた。
南京錠を見ると、釘などで彫ったのだろうか、名前と願い事が書いてあった。
まるで絵馬のようである。

「折角だしっ!」

と思い、自分も展望台にある売店で南京錠を買おうと思ったら、

劉さん曰く

「この南京錠は年末に全て処分されます」

だって。

ここで南京錠を買ってもわずか10日間の寿命である。
しかも、年末に取り外された南京錠には多くの銅が含まれているのでリサイクル業者に引き渡し、収入を得るそうな。

南京錠を買うのは諦めて、漢字一字を彫った携帯につけるストラップを物色するコウちゃん&自分。
数多くある漢字の中から自分の欲しい漢字一字を探すのだが、漢字を捜すのに表記されているのがピンイン表記なので、なかなか獲物にたどり着けない自分達。

自分は名前の一時でもある、”仁”の字を買い、さっそく携帯につける。
辺りを見回すと、劉さんどころか他のツアー客の姿も無い。

「え、もう降りちゃったの?」

と思い、未だピンインとにらめっこしているコウちゃんをせかすオイラ。

自分は一個しか買わなかったが、コウちゃんは自分や奥さん、子供の分まで購入するようである。

「俺、先に行って劉さんに言っとくね!」

とコウちゃんに言い残し、軽快な足取りで階段を駆け抜けていった。

山を降りる途中で劉さんに遭遇したので、山頂でコウちゃんが未だお土産を買っている旨を告げる。
するとまだ時間に余裕があるとの事なので、数多くある売店などを冷やかしていた。

しばらくすると、息を切らしてコウちゃんがやってきた。
なぜか顔色は暗い。

どうしたのか尋ねたら、あせって階段を走り降りてきたのはいいが、途中で見事な、

ひとりバックドロップ

よろしく、豪快に転んだようで腕をさすっていた。
ププッ、それは”ヤンヤン”の祟りだよぉ、君ィ。(ちょっとクドい自分。それだけ後悔(心残り)している不純な俺。苦笑)

畳彩山を後にして次に向かうのは、桂林でも一番大きな公園である”七星公園”である。

この公園には4つの峰がそびえる普陀山と3つの峰がそびえる月牙山があり、合わせて7つの峰がの並び方が北斗七星に似ているので七星公園と名づけられたそうである。

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大きな駐車場に面している公園入り口。

この公園の一番の名所といってもいいのは、その形がラクダに似ているということで有名な駱駝山である。

☆らくだやま90
☆本物ラクダ93
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見た形そのまんまの駱駝山。以前ここを訪れた事のあるクリントン元米大統領が演説した演壇も残っている。この演壇に上りスピーチよろしく、熱弁を振るっているパフォーマンスをしていたら大勢の観光客に指を指されて笑われている自分。シラフなのに・・・。

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そして演出なのか、駱駝山の麓にたたずむ本物の駱駝。

また公園内には動物園もあり、ラクダやパンダ、レッサーパンダ、虎などもいる。

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小学生の時以来目にする本物のパンダ。餌である笹を噛んだり舐めたりしている仕草が、”もんのすごく”可愛いっ!(はぁと)

そして、この公園に生息している虎は日本の動物園で見る、”情けない”虎と違い、正真正銘100%のベンガル虎であり、身体もかなり大きく逞しかった。

しかも、この動物園の”売り”なのだろう、虎にまたがって記念撮影も出来るようである。
ちなみに値段は20元。

日本では無類の”虎(タイガース)”ファンの自分は、この時ちょうどタイガースのTシャツも着ていたこともあり、どうせならと言うことで携帯で”六甲おろし”の歌を流しつつ、虎にまたがってコウちゃんにビデオを撮ってもらおうかとも思ったが、虎にまたがったせいで今シーズン、タイガースが優勝できんかたら嫌だし、なにより携帯から流れる”六甲おろし”の冒頭の、

虎の雄たけび

に本物の虎が反応して、牙をむいたら怖いし・・・。

ということで現地の観光客が虎にまたがり写真を撮っているのを眺めつつ公園を後にした。
杖を持った調教師みたいな人が合図をすると、虎はものすごい大口開けてた。牙デカすぎっ!

自分達一行は公園を後にして途中でレストランに寄り昼食を摂る。

その後は、桂林市街から少し離れたところにある光明山の山腹にある巨大な鍾乳洞、”蘆笛岩(ろてきがん)”に向かう。
全長はおよそ2キロほどあるのだが、実際に歩けるのは500mほどである。

各鍾乳石には、「大宮殿」「きのこ山」「水晶宮」などと、名前が付けられていた。
この鍾乳洞も赤や青、黄色などの照明が施されていてとても幻想的だ。

その中でも、一番見所があるのが青一色に照らされた「水晶宮」であり、鍾乳石の手前には大きな池があるので、天井や鍾乳石が水面に映し出されてとても綺麗である。
そのときに撮った写真を自分のパソコンのデスクトップに使っているのだが、あまりにも綺麗なのでプロが撮った写真か、最初からパソコンにプリインストールされている画像と見間違うほどである。

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水晶宮。これほど綺麗な鍾乳洞は日本でも見た事が無い。

この後、1時間ほど劉さんの細かな説明を聞きながら鍾乳洞内を巡り外に出た。

この鍾乳洞も良かったのだが、光明山はいかにも田舎の小さな農村、というところにあり時間がゆっくりと流れているような雰囲気がとても気に入った。
自分の周りに群がってくる物売りたちの声をBGMに遠くの山を眺めつつ黄昏る自分。

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蘆笛岩前にて。ここの景色を見ていると、熱いお茶や酒などを嗜みつつ、友人と清談でもしたくなるような雰囲気だ。

その後バスは再び桂林市街に戻る。
河にせり出した形がまるで漓江の水を飲んでいるかのような象の形をした奇岩、”象鼻山”や、日本の金閣寺、銀閣寺を模して造られた”金塔””銀搭”、又、名前は忘れたが、たくさんの人でごった返している歩行者天国などを散策した。

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象鼻山。象鼻山の向こうにはさらに”マンモス”の形をした岩が見える。

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金塔と銀塔。この周辺がおそらく桂林一の繁華街のようであり、家族連れやカップルの姿が目に付いた。

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「プチ王府井」のような歩行者天国。多種多様の店があり活気が凄かった。余談だが、見た目がいかにも”日本人”なのか、歩いている途中、常に「ショートで○○エンでオーケーよ!」と言い寄ってくる客引きババァにまとわりつかれているコウちゃんだった。

その後夕食を摂るために少しはなれたレストランへ移動。

”ぐるぐる円卓”

にはいい加減、飽きがきていたのだが今夜の夕食は、辛いものには目の無い自分が、「アイ・ラブ・ユー」と囁きたくなる”四川料理”である。

円卓に次々と運ばれてくる以下にも辛そうな料理。

とりあえずのビールを飲みながら、目の前にある豆板醤をすこし舐めてみた。

・・・・・。

この後はひたすらビールが進むだけであり、何を食べても味が分からなかった。
恐るべしっ、本場の四川料理。
思い出しながら書いてたら、汗が出てくる。マジで。

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サウナより汗の出る四川料理(首から上限定)。この時の料理が、今までの食事の中で一番食べ残しの多い円卓だった。

食事の後は、オプショナルツアーの”足つぼマッサージ”である。

明日は広州へ移動するので朝が早い為、あまり夜の街を徘徊できない。
又、今日の観光で幾分疲れていたので、劉さんに自分達もマッサージを行く旨を告げる。

日本で事前に予約すると3,500円との事だったが、このときは100元(約1,500円)を支払うだけでよかった。
劉さんに100元を支払う自分達。
この時、日本で事前に予約したのであろう他のツアー客の冷たい視線が浴びせられているような気がした・・・。

ツアー初日と2日目の夕食を摂った桂山大酒店の中にあるマッサージ屋に入り、全身マッサージを注文する自分。

中国では少数民族の一つ、「苗族」という”エンクミ”似の女性が施してくれるマッサージは、

「え、もう1時間経ったの?」

と聞き返したくなるくらい、絶妙の技であった。

これで100元なら毎週、通いつめたいくらいである。
地元の自分のアパートから徒歩5分くらいのところにある中国式マッサージは1時間6,000円もするし(上海小姐や桂林出身の小姐もいる)。

マッサージを終え、ホテル近くのコンビニでバスから降ろしてもらう自分達。
ここでビールとつまみを買い込み、部屋に戻る。

シャワーを浴び、バスローブに身を包む自分。
次回、バスローブなんて小洒落たモノに身を包むのは何年後だろう・・・。

最後の桂林の夜に乾杯しつつ、明日は早いので朝の5時にアラームをセットする。
ビールもそこそこに早めに寝ようと思いつつ、部屋に来る前にロビーで貰った無料の情報誌を眺めていたら、つい時間を忘れてしまった。

ページをペラペラめくっていたら、その殆どが明日訪れる広州の

ナイトスポット

の広告ばかりだった。

桂林最後の日だけは別々の部屋のベッドに潜り込んだのだが、それは深夜2時を過ぎた頃だった・・・。

投稿者 maru : 2007年04月06日 14:13

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