November 13, 2005
第3章 上海好日子(完結編)【けんたろうレポ】
けんたろうさんの最終レポです。
(第三日目:10月15日)
中庭で音楽が流れはじめると、参列する人たちの動きも慌しくなってきた。
アニー兄と花花が友人たちにクラッカーを配っている。しかしこのクラッカー、日本で見かけるものとはちょっと違う。筒状になっていて、長さが20センチくらいある。ぱっと見は花火のようだ。
はじめは「さすがは中国、お祝いにはやはり花火なんだなあ」と妙に感心したりしていた。ふ~ん、これを新郎新婦めがけて撃ち込むのか。危ないなあ・・・でもやりたい♪と思っていたのだが、僕にクラッカーが配られる気配はいっこうに無い。しかしその理由はあとで分ることになる。
何処からともなくいつの間にか現れた司会者が「おーい、そろそろ始めるからみんな集まれ~」と、結婚式が行なわれる祭壇の上からみんなに呼びかけた。たぶんそう言ってた。
花で飾られたアーチ状のゲートをくぐり抜けると、紅い絨毯が祭壇に向かって伸びている。この紅いバージンロードの左右に新郎新婦の両親が着席する。その他の人たちは特に席が決まっていないので、それぞれが思い思いの場所に移動して新郎新婦を迎えるようだ。
アニー兄も親類席には座らず、友人たちと一緒に立っている。
館長とアニーはバージンロードの手前でスタンバイOK。僕も祭壇脇に移動し、「入場してくる新郎新婦をバッチリ撮るけんね!」とビデオを構えて準備OK。するとアニーと館長そして花花の三人が僕を呼んでいる。
ナンダナンダ?と訳も分らず駆け寄ってみると、ビデオ撮影はアニー兄に任せて一緒に並べとのこと。
「皆さま永らくお待たせ致しました。新郎新婦ご入場です!」と(たぶん・・・)司会者が宣言し、タタタターン♪と結婚式といえばコレ!なあの曲が流れてくるなか、バージンロードを歩みだす館長とアニー。
これから二人は幸せな人生を歩いていくんだなぁ、などと感慨に浸る間もなく、「アンタはこっちよ!」と手招きする花花の横に並んで新郎新婦の後に続く。
待ち構えていた友人たちの祝福とクラッカーと泡々スプレーが舞うなか、四人で祭壇へと向う。まさか自分もバージンロードを歩くことになるとは思ってもみなかった。なんだかちょっとテレますね、えへへ。
司会者により結婚式はどんどん進められていく。あたりまえだが中国語だ。何を話しているのか、良くわからないのがとても残念。新郎新婦と一緒に祭壇まで来たものの、自分は何をすれば良いのかまったく分らない。とりあえず脇の方で突っ立っていることしかできない。こうなると伴娘が頼りだ。花花、頼んだぜ!
アニーの叔母さんが壇上に上がり、新郎新婦の紹介をしている。そういえば昨夜アニーの家で食事の後、館長に生年月日などの聞き取り調査をしていたが、これだったのか。
その後は、親戚のおじさんや会社の上司といった人たちの、長くて退屈な一言・・・などはまったく無く、アニーのお母さんがスピーチに立った。
お母さんの後、それに応えるアニー。だんだん涙声になってきている。式の前、結婚式では涙なんて流さないよ、と本人は言っていたらしいのだが。
なんだかこちらまでジーンと胸に来るものがあるではないか。おじさん、女の子の涙には弱いのよ。
感謝の言葉を言い終えると、お母さんと抱きあう新婦。感動のひとときですね。僕も思わず涙が出ちゃった。てへッ♪(それはウソ)
館長はいかに?と思って目をやると、緊張しているのか、表情がやや硬い。そういえば司会者からも「笑顔!笑顔!」と突っ込まれていたし。
その後、指輪の交換とキッス(わお~!)、ケーキカット、積み上げたシャンパングラスにシャンパン(それともワイン?)を注いで・・・と、ここまでは日本でも良くある結婚式の情景。しかしその先がちょっと違う。新郎と新婦はシャンパンで乾杯するのだが、その際、互いの腕を交差して飲み干すところはやはり中国式なのだ。
それともう一つ日本と違うところが三拝三礼の儀式。司会者の「一拝、なんとかかんとか」という掛け声に合わせて、新郎新婦が三度お辞儀をするのだ。中国語なので良くは分からなかったが、一つ目のお辞儀は神様に対して、二つ目はご先祖様、三つ目は両親、といったものだろうか。日本の神前結婚式で行われる三三九度のようだ。
ところで、積み上げられたグラスが残されたままなのだが、そのシャンパンはどうなるのだろう?非常に気になる。あの、なんでしたらこのわたくしが・・・
伴朗が特に何かをするということも無く、結婚式は粛々と進んでいった。ケーキカットの際に花嫁のブーケを持ってあげたり、伴娘は何かと忙しく働いていたのだが・・・。
そして最後はやはり、花嫁が投げるブーケ争奪戦が行われることになった。司会者が参加者を募っており、僕も呼ばれた。やはりこういうのは女性が受け取ってくれたほうが絵になるよなぁ、などと思いながらも最前列(笑)に並んでいると、隣でお兄ちゃん(アニー兄では無い)がヤケに張り切っている。「オレ様が絶対ゲットしてみせるぜ~!」と周囲に宣言しているようだった。
アニーが後ろ向きになり、みんなの「1、2、3!」の掛け声で放たれるブーケ。ジャンプ一発、宙を舞うブーケを見事キャッチしたのは、あの気合度100%のお兄ちゃんだった。いや、別に欲しかった訳ではないですから。僕は。
こうして、結婚式は無事に終わった。というか、終わったようだった。
中国語が良くわからないので、これにて結婚の儀は無事終了しました、と司会者が言ったのかどうだか分らないが、余韻もなく潮が引いていくように、参列していた人が三々五々に去っていく。
撤収!といった感じで、祭壇上に掲げられていた館長とアニーの名前入りのプレートが係りの人によって外されて、どこかへ持ち運ばれてしまった。
あれもう終わり?なんだかあっけないなぁと思っていると、館長たちはコテージの方へ行くようなので僕も付いて行った。
コテージに行ってみると誰もいない。みんなは何処に行ったのかと館長に聞くと、宴会場へ移動したとのこと。この後にはまだ披露宴がひかえており、新婦のお色直しのためにコテージに戻ったのだった。
そうとは知らずにアニーの後に付いて部屋に入ると、花花に追い出されてしまった。そんな訳で館長と二人きり、隣の部屋でしばし休憩。
気疲れしたのか、館長はベッドの上にゴロンと仰向けに寝転がり、天井を見つめている。疲れました?と聞くと「結婚式って、男にとっては退屈なだけだね」とつぶやく館長。
日本の結婚式とはだいぶ違うところがあって、どうも勝手が良くわからなかったですね、と話し掛けると、「アニーが来日したときにまた披露宴をやるから、そのときはこの仕返しに何か儀式的なものをやらせようと思うんだ」と館長。
日本独特の儀式的なもの・・・横綱土俵入りなんていかがでしょう?そうするとやっぱり雲龍型ですかね、それともここはシブく不知火型で決めますか?ぐへへ。
などと悪巧みをしていると、いったん宴会場へ行っていたアニー兄が戻って来た。お兄ちゃんが宴会場までの道案内をしてくれるらしい。
ほどなくアニーのお色直しも終わったようだ。結婚式では純白のドレスだったが、今度は淡いブルーのドレスが美しいのだ。
宴会場へ向かう小道の両側には、きれいに剪定された植え込みと、小さな水路が流れている。すっかり日も暮れて辺りは真っ暗闇だが、街灯に照らされたその風景はまるでヨーロッパの庭園のよう。南仏プロバンス風、シルブプレ~。そんな言葉が頭の中をよぎる。行った事もないのに。
宴会場に到着すると、すでに宴は始まっていた。

10人がけの円卓が十数卓並んでいる。120~130人くらいはいるだろうか。こんなにたくさんの人が来ていたのか!と驚いていたら、気が付くとひとり入口に取り残されていた。
どうしたものかと宴会場を見渡していると、近くの円卓にいたおじさんが「あっちだよ」と教えてくれた。あれ?どこかで見た顔だなと思ったら、さっき司会していた人だ。ここでも司会をやるのかと思いきや、その後彼の出番は無かった。
僕の席も新郎新婦と同じ円卓だった。そこは館長、アニー、アニー兄、花花、ブーケをゲットしたあの青年、アニーのイトコといった若い人たちで固められていた。
会場を見渡す正面(?)の席に館長とアニーが並んで座り、アニーの左隣には伴娘、館長の右隣には伴朗の僕が座る。
新郎新婦の座るテーブルに同席できるのは独身の男女であることが前提条件になっているようです。そのテーブルだけクロスや椅子が赤でしたね。
そして、なんと僕の右隣には、あの日本語ができる大学生のお姉さんがいるではないか。どうやら啓パパが裏で動いてくれたらしい。嗚呼、何という心遣い・・・親思う心に勝る親心、とは正にこの事っす!(涙)
しかし、恥ずかしがり屋さんの僕は、なかなか話しかけられない。う~む、我ながら意気地なし。きっとこの様子を見た啓パパは、僕のあまりの不甲斐なさ歯がゆさで身悶えしていることであろう。
九州男児はシャイなのである。それでも勇気を振り絞って彼女に話しかけることにした。がんばるのだ、ケン!
「えっと、あの、日本語はどこで勉強したのですか?」「はい大学で」会話はそれで終わった。
グラスにワインが注がれ、アニーの音頭で一同乾杯。頼もしい新婦なのだ。僕たちの円卓にも料理が次々と運ばれてきた。どれも美味しそうな料理ばかりなのだが、なぜかアルコール類がまったく無い。その代わりにサイダーやコーラのペットボトルが置かれている。
隣に目をやると、館長のグラスには琥珀色の液体が。あれ?これは目の錯覚ですか?大学生のお姉さんとの会話も行き詰ったし、サイダーにも飽きてしまったので、僕もビールが飲みたいのだ。
ということで、忙しそうに料理を運んでいるウェイトレスさんをつかまえて、僕もビールを頼んだのだった。
先ほどの小姐がビールの瓶を一本持ってきてくれた。わーい、ビールだ♪ビールだ♪と喜んでいると、「飲んじゃダメ!」とアニーが言ってきた。え?なんでどうして?
なぜダメなのか館長も聞いてくれたが、中国語の説明が良く分からない。助けを求めるみんなの視線が大学生のお姉さんに集中する。しかし「今はダメ・・・」としか答えてくれない。
栓が抜かれたビール瓶を目の前にして、お預け状態の館長と僕。
だがその理由はすぐに明らかとなった。新郎と新婦はこれから各テーブルを廻り、参列者一人ひとりに挨拶をしていく。伴娘はタバコとマッチを握り締め、伴郎はビール瓶を抱えて新郎と新婦の後ろを影のように付き従うのだ。
まず、新婦が参列者のひとりと乾杯をする。そしてタバコを勧めて、そのタバコに火を付ける。同じことを新郎も繰り返す。絶妙なタイミングでタバコとマッチを差し出す伴娘。グラスが空となったとみるや、すかさずビールを注ぐ伴郎。ここにきてやっと僕は伴郎の役目を理解した。
しかし、よく考えてみるとこの乾杯が延々と続くのだ。なんともおそろしい・・・このとき僕は、新郎ではなくて良かった、と心から思ったのだった。
初めのうちはそんなことに気が付かず、グラスいっぱいにビールを注いでいた僕。きっとアニーと館長は大変な思いをしたことであろう。乾杯、それは一気飲みなのだから。
しかし、そんなことに動じることもなく、ビールを注ぐ度に「ケン、ありがとう」と労いの言葉をくれるアニー。そう、ビールを注ぐ度に。とんでもございません!これが自分の任務でありますから!
それからは、グラスに注ぐビールの量をほんの少しだけにしたのは言うまでも無い。
ところで、これから中国の人と結婚をする人、あるいは中国で結婚式を挙げる予定の人は、事前に充分体調を整えて、更に胃腸と肝臓を鍛えてから式に臨むことをお勧めします。
だが、大変なのは新郎新婦ばかりではなく、中国の結婚式では参列する側も大変なのだ。啓パパたちのところにも当然、新郎新婦は挨拶にやってくる。啓パパは健康上の理由から、お酒とタバコは控えている。が、そんなことは問題にならないのだ。どんなに館長が説明しても、頑なにシキタリを貫き通すアニーであった。
他の参列者と同じようにビールで乾杯し、タバコを勧めるのだった。それを快く受ける啓パパ。そしてやはり予想通り、啓ママと啓オバちゃんも乾杯とタバコの洗礼が。もっとも、タバコは火を付けて貰うだけで実際に吸うことは無かった。
そんな感じで参列者への挨拶も順調に進んでいくかに思えたのだが、いくつめのテーブルであっただろうか、三つ目、あるいは四つ目のテーブルだったか、あるオバさんのところで突然ストップしたのだった。
僕は新郎と新婦の後ろにいたので、ことの始まりは良くわからなかったが、オバさんがなんだかゴネているようだ。何か不満でもあるのか、あるいは新郎が粗相でもしたのであろうか?なんだか困ったオバさんだなあ、と思っていたのだが、実はそうでは無かった。
オバさんのグラスには老酒がなみなみと注がれている。乾杯はコレでやるからそちらも同じものを、と言っているのだった。な~んだ。
「ケン・・・」アニーの目が助けを求めている。そう、こういうときに新郎新婦を助けるのも伴郎、伴娘の役目なのだ。
「ケンちゃん大丈夫?無理しなくていいからね」と館長は言ってくれるが、ここで引くわけにはいかないのだ。
それじゃあ僕が代わりに、と前に出て行くが、当のオバちゃんはまだ不満気だ。しかし、僕がグラスを手に取り無理やり乾杯を求めると、しぶしぶといった感じで応じてくれた。
では、乾杯!と一気に飲み干す。どうだ、参ったか。ふへへ。日本人だと思ってナメたらいけないのだ。
と思ったのもつかの間、その次に控えていたちょっとギョロ目なオジさんも、やはり一気飲みを求めてきた。いや、僕的にはまだ大丈夫なんですけど、いったいこの後も何人の人と同じことを繰り返すのだろう?と思ったら急に肝臓の具合が・・・
ギョロ目なオジさんとの乾杯をなんとかこなすと、今度は若いお兄ちゃんが。って、あんたさっきまで僕らと同じテーブルにいた、あのブーケ兄ちゃんじゃないの。いつの間にこっちに来たの。はいはい、かんぱーい。
そのテーブルを一通り済ませて、正直しんどいなぁと思っていると、そこで一旦休憩となった。ほっとしてトイレに向う館長と僕。「ケンちゃん、この後オレ、体調悪くなったフリするから。このまま続けていたら死んじゃうよ」と館長。その言葉通り、具合が悪そうに振舞っている。もしかしたら本当に具合が良くなかったのかも。
席に戻ると、アニー兄が「ケン、よくやった」とタバコを恵んでくれた。しかし、今ここでタバコを吸う訳にはいかない。だって、隣のお姉さんはタバコの煙が嫌いみたいだから。
義理と人情をはかりに掛ければ、義理が重たいのは男の世界・・・と鶴田浩二も言っている。がしかし、人情を選んでしまう今の僕。「すまねぇ、兄貴」、「なぁに、いいてことよ気にするな、兄弟」と、目と目で言葉を交わすアニー兄と僕だった。
なんてことをやっていると、アニーが三度目のお色直しを終えて戻ってきた。今度は花花も一緒で、二人ともチャイナドレス姿だ。ちょっと見とれてしまった。ていうか二人とも、そのスリットは深すぎないか!?(どこ見てんのよ!と、お思いのそこのあなた。はい、そこを見てました)
私は花花が椅子に腰掛けた時にそれを見ました。ベージュの(以下略
本当はしばらくゆっくりしていたかったのだが、いつまでも二人のチャイナドレス姿に見とれている暇はなかった。参列者への挨拶回りが再び始まった。
途中、白酒の乾杯も難なくこなし(気を使ってくれたのか、ショットグラスに半分くらいだった)ながらも、今度は順調に進んでいく。
あるテーブルでは、アニーと花花の共通の友達の集まりだったのか、とても楽しそうだった。新婦がタバコに火を付けようとすると、別の友人が邪魔して吹き消そうとする。その邪魔をする友人を伴娘が排除しようとする・・・こういう風に楽しいのがいいよねー。
そしてついに、最後のテーブルにやってきた。四人とも、良くぞここまで無事に辿り着けたものだ。しばし感慨にふける。
するとここにもいました。ただでは乾杯させてくれないオジさんが。今度は何だ?と思っていると、テーブルの上にビールと老酒と白酒の瓶を一本ずつ並べている。この中から好きなものを選んで、それで乾杯をしようと言う訳か。
とりあえずビール、というか当然僕はビールを選ぶ。オジさんは・・・はいはい、やっぱり白酒ですね。さっさと乾杯しちゃおうよと思ったら、そうはいかないようだ。飲むのはビールか白酒のどちらか一方、それを決めるのはコイン投げで、とのこと。
なんだか良く分からないうちにオジさんのペースで物事は進み、なんだか良く分からないうちにコインが投げられて、なんだか良く分からないが勝ったのはオジさんのようだ。
もう最後だから何でいいや、バッチ来い!とハラをくくったその時、誰だか知らない人たちの一団がなだれ込んで来た。もう何が何だか分からない。きっとこのレポを読んでいる人もまったく訳が分からないだろう。僕にも分からん。その人たちはアニーにお祝いを言っているようだった。なんだか気をそがれたような感じで、その白酒オジさんとは杯を交わすこともなく、お互い自分の席に戻ったのだった。
僕は席に戻って残った料理をつついていた。せっかくの豪華な宴会料理だったが、四人ともまともに食べてはいなかったのだ。
花花がテーブルの上に置いていた僕のデジカメに気が付いて、「これ、あなたのカメラ?」と聞いてきた。「うん、君を撮ってもいい?」と聞くと、ちょっと恥ずかしそうに微笑んでくれた。よし、とカメラを構えたその時、あの白酒オジさんが乱入してきた。あぁ、なんというタイミング・・・(涙)
「アニー兄と二人の写真を撮ってくれ」と白酒オジさん。はいはい、じゃあ撮りますよ。二人の写真を撮ると、今度はアニー兄が「花花と一緒の写真を撮って!」と自分のカメラを僕に手渡してきた。う~む、誰あろうお兄ちゃんの頼みであれば断ることはできない。仲良く二人並んでいるところを写して差し上げました。
それじゃあお兄ちゃん、次は僕のカメラで僕と花花の二人を撮って、とカメラを渡すと、なんと言うことでしょう、嗚呼、天よ鳴け地よ叫べ。こともあろうに僕の横に並んできたのはあの白酒オジさんだった・・・花花は何処かへと消えていった。
もうこうなったらヤケだ。僕は白酒オジさんと肩を組んで語り合うことにした。あんたは友達、最高の友達さ、そこだけは通じたようだった。先ほど邪魔が入って出来なかった乾杯も交わした。オジさんはF1レースがなんとかと言っているが、僕の中国語レベルでは理解できないのよ、ごめんね、白酒オジさん。
そうこうしているうちに、宴会はお開きとなったようだ。参列者は三々五々に帰っていく。その前にアニーにお祝いを渡していく人もいる。あ、そういえば僕もお祝いを渡していなかった。本当は一万元くらい渡したかったのだが、とりあえず八百元にしておいた。
例の赤い封筒、紅包に入れてお祝いの言葉と一緒にアニーに手渡した。
ありがとうございます。しかしそのお祝いは全てアニーの手元に!
ちなみに中国では婚礼費用は折半ではなく、全額新郎側負担です。
なんだかまだ去りがたい気持ちでいっぱいなのだが、いよいよ最後になってしまった。またあのアニーの叔母さんが、たくさん話しかけてきてくれた。ほとんど理解することができなかったが、「アニーが日本に行ったときには、どうか宜しくお願いしますね」と言っているのは良く分かった。任せといて、おばちゃん!と言いたかったのだが、言葉が分からない。こちらこそよろしく、と繰り返すのが精一杯だった。
アニーと館長、アニーの両親に別れを告げ、ホテルまで送ってくれるワゴン車に啓パパたち三人と乗り込む。アニーのメイク係りのお姉さんとアニー兄も同乗してきた。お兄ちゃんがホテルまでの道案内をしてくれるらしい。本当にお世話になります。
そして最後に女性が一人乗ってきたところで車は出発。なんとなく後姿が花花のようなのだが、でも車内は本当に真っ暗なのでよく分からない。
途中でメイク係りのお姉さんが車を降りた。その時に「ありがとうねー」と啓パパが声を掛ける。さすが気配りを忘れない。
ホテルに到着して車を降りると、別れの挨拶のためにアニー兄も車を降りてきた。これまで本当にありがとう、また上海にくるから。と言うと分かってくれたようで、なんと僕を抱きしめてくれた。別れに抱き合うなんて、こんなの初めて。もちろん女性とは何度もあるけど(・・・ウソです)。
冗談は抜きにして、本当に感激だ。たった二日しか会っていないのに、こんなに別れが寂しいとは。いったい何なのだろう。
車内を覗いてみると、そこにいるのはやはり花花だった。途中で話しかけていれば良かったなあ。さよならを言うと「再見、ケン」と返ってきた。
ワゴン車が見えなくなるまで手を振って見送る啓パパと僕。またあの人たちに会えるだろうか?などと感傷に浸っていると、ホテルの前に一軒の屋台が出ているのに気が付いた。
炒飯と炒麺ができるとのことで、お腹が空いていた僕と啓パパは迷った末に炒飯を注文。おばちゃんが練炭と中華鍋一つで手早く見事に調理していく。
上海最後の夜に啓パパと二人で食べた炒飯は、ふわふわでとても美味しかった。
その頃、私はコテージの2階でアニーと愛の営み・・・ではなく酔いつぶれていました。
下の写真は翌朝の乱れたベッド。(アニーが布団の中に埋もれている)
一夜明けて10月16日
とうとう僕たちが帰国する日になった。館長はそのまま残って、翌日からアニーと二人でウルムチ旅行なのだ。いいな~
お昼ちょっと前に、館長とアニー、イトコのお姉さんの三人がホテルまで見送りに来てくれた。僕たちを見送った後、入院しているお婆さんのところに結婚の報告も兼ねてお見舞いに行くのだそうだ。
「日本で待ってるからね」と、再会を期して別れを交わす啓パパたち。
「ケン、ありがとう」とアニー。いやいや、こちらこそありがとう。本当に。
上海で僕はたくさんのものを貰ったような気がする。それは思い出であったり、上海の人の心であったり。上手く言えないけれど。
上海で出会った全ての人にありがとうを言いたい。ありがとう、上海!
ということで、僕のレポートはこれで終了です。
この後の 『まるごとアジア』 に乞うご期待!
完
大変お疲れ様でした&ありがとうございます。
客観的なレポが欲しかったので助かりました。
次回再び結婚する機会があればお誘いしますのでレポお願いします!
では♪
投稿者 keidoh : 08:42 PM | コメント (2)
November 08, 2005
第3章 上海好日子(前編)【けんたろうレポ】
けんたろうさんの上海3日目のレポです。
ついに迎えた結婚式当日。私にとっては退屈な一日でしたが・・・(笑
(第三日目:10月15日)
眠れないほど騒々しかった夜の四平路も、昨夜は何故か車の往来が少なかった。それにお酒が入っていたことも手伝ってか、夜中に途中で目が覚めることは無かった。そう、グァチャ~~~ン!という大きな音がするまでは。
何事ですかッ!?と飛び起きて窓の外を見ると、目の前にある駐車場に1台の小型バスが停まっていた。あの大きな音の正体は、どうやら駐車場のゴッツい門扉を閉じたときに発した音のようだった。ホテルの人だかバスの運転手だか知らないが、門に鍵を掛けている。
いま何時だよ~と思って時計を見ると朝6時。なかなか豪快なモーニングコールだね。
耳栓があれば・・・そう、それは昨日のことだった。
ホテルから歩いて5分くらいの所にかなり大きなスーパーマーケットがあって、そこなら売っているかなと思って行ってみたのだが、どこに置いているのか検討も付かない。寝具売場、衛生用品売場と廻ってみたのだが見事にアテが外れた。
ドラッグストアが有ったので中に入ってショーケースの中を覗いていると、「何かご用ですか?」と店員さんが近づいて来た。
えーっと、耳栓は何て言うんだっけ?分からん・・・力なく笑いながら人差し指を耳の中に入れるジェスチャーをしながら、ありますか?とそこだけは中国語で聞いてみた。すると何やら薬を出してきた・・・。あの、違うんですけど。更に困っていると、別の店員さんが「この人、言葉がわからないんだよ」とメモ用紙を持ってきてくれた。おーし、筆談ならなんとかなりそうだ。
『耳栓』と書いて、有りますか?と聞いてみるがイマイチ伝わらない様子。もう一度、今度は紙を掌で丸めて耳に詰めるジェスチャーをしてみた。なんだかゲームをやっているような気分。すると店員さんの目が輝いた!あ~♪というような感じでメモ用紙にスラスラリとペンを走らせた。
『耳塞』あぁそう書くのか、なるほどね~、そうそうこれが欲しいのよ。今までの努力が報われた感じでホッとする僕。だがしかし、ぼくの淡い期待とは裏腹に、店員さんの顔がみるみる哀れみの表情に変わっていく。そして一言、「没有!」
二度寝をしようと再びベッドに横になったが、すっかり目が覚めてしまった。早寝早起きは健康の元・・・と昔の人が云うじゃないか、などと自分に言い聞かせてシャワーを浴びることにした。
テレビのスイッチを入れてチャンネルを変えていくと、昨日も見たあの警察ドラマをやっていた。しかも昨日は少なかった制服姿のシーン、今日はてんこ盛りじゃん!
殉職した警察官のお葬式に参列するため、雨の中を傘もささずに制服姿の警官10数人が移動していくのだ。くぅ~、カッコいい~♪
僕は中国の警察方面も明るく無いので良くは分からないが、かなりなエライさん(踊る・・・でいえば室井管理官といったところか?ちなみに映画もTVドラマも見たことは無い)を先頭に、「レインボーブリッジ封鎖できましぇ~ん!」とか言ってそうなヒラ刑事、そのヒラ刑事の上司と思われる超ステキな女性警官(惚れました・・・)、その他脇役の警官達が連なってゾロゾロ歩いていく。み~んなあの濃紺の制服でだ。
そして、殉職警官の遺影の前で犯人逮捕を誓ったところで、その回のお話は終わるのだ。いい~ところで終わるのはどこも同じなのねぇ。エンドロールのところで次回予告のような映像が流れており、犯人のアジトに踏み込むシーンではナント武装警察まで登場しているではないか。コレは見逃せない、ンッフー!と鼻息も荒くなるのである。
ひとりで興奮していると、館長が隣の部屋から出てきた。
館長は今日でこのホテルをチェックアウトするので、部屋を片付けた後、荷物を僕の部屋に持ってきたのだ。
お昼にアニー兄がホテルまで迎えに来てくれることになっているのだが、時間まではまだ4時間近くある。散歩と朝食を兼ねて、昨日の朝みんなで行った場所へ館長と二人で出かけることにした。
さて何を食べようかと、店頭で鍋貼と生煎包が鍋(というより鉄板?)で焼かれているのを眺めていると、そんな所に突っ立ってないで中に入んなさいよ、とお店のおばちゃんが言ってきた・・・たぶん。異議を申し立てる理由も全く無い館長と僕は、それじゃあ入りますか、と店内に。
とりあえずビールを1本、それからアツアツの生煎包を3つ!と僕が注文・・・嘘です、館長がオーダーしてくれました。
とりあえずビールを飲んでいると、すぐに生煎包が出て来た。おっ、早いじゃん。しかしものすごい量だ。3つ頼んだのだが、ひとつで4個入りだったようだ(もしかしたら6個だったかも・・・)。う~む、こんなにたくさん食べられるだろうか?しかも出てくるのが早いと思ったら冷えているし。中国人は冷たい物は食べんのとちゃうんかい!と思ったが、僕らは日本人なのでいいのか。いや、いいくない!断然アツアツの方がいいのだ!
しかし僕らはNO!と言わない正しい日本人なので、礼儀正しくビールを飲みつつ、生煎包を食べることにした。するとおばちゃんが何か言ってきた。文句を言ったのが聞こえたのかな?と思ったら、「ビールもう1本どう?だってさ。こっちの人は商売が上手だよね」と館長が教えてくれた。
食べはじめると、冷えていてもやっぱり美味しいので結局全部食べてしまった。
来たときとは別の道を通ってホテルまで戻ることにした。
路上で何かを売っているようで人だかりができている。何かなと思って見てみると、たくさんのカニだ。網の袋の中でわらわらとうごめいている。量り売りのようで傍らには分銅をつけた天秤が置いてあった。これが昨日食べた上海ガニか?と思いきや、モクズガニだね、と館長。さすが水産物関係には(“にも”でした。失礼!)強い館長なのだ。
上海ガニもモクズガニです。蘇州近郊の陽澄湖や無錫太湖で採れるものを特に上海ガニと呼ぶだけです。関サバや関アジと同じことですね。
一般に中国では大閘蟹と呼びます。
住宅地の中の小道を通り過ぎると少し開けた通りにでた。四平路と平行に走る裏道のようだけれど、こちらの方が個人商店なのか小さなお店たくさん並んでいて賑やかだ。
果物屋さんに本屋さん、自転車屋さん、電気屋さん、大衆食堂(とうぜん中華)、フツーの床屋さん、あやしい床屋さん・・・などなど。人通りも多い。
リヤカーを引いた自転車を何処でも(ホテルの前でも早朝から・・・)たくさん見かける。ハンドルに小さな鐘が取り付けてあって、チリンコン、チリンコンと自然に鳴る仕組みになっているのだ。なんとものんびりしていてのどかな風景なのだ。あれは何?と館長に聞いてみると廃品回収の業者さんとのこと。なるほど、あの鐘の音が合図なんだね。
それから、店頭に椅子を持ち出して昼寝、いやまだ朝だ、朝寝をしている人を良く見かける。カメラ持って来れば良かったと後悔。しかしこの人は料理人のようだけど、お店にいなくていいのか?それとも朝の仕込が終わって一休みなのだろうか?しかしとても気持ち良さそうだ。僕も真似してみたい。
更に住宅街の中を通り抜けたりしながら歩き、あの懐かしい四平路の爆破ビル(解体中のビル)の前に出た。
ホテルに戻ってしばらくするとアニー兄がやって来た。
スーツ姿の僕たち二人とは違って、いたってラフな格好だ。でも髪型はバッチリ決まっているのだ。館長が「お兄ちゃん髪形決まってるね~」と褒めると、整髪料を持っていないか?と聞いてきた。どうやら館長の髪をセットしてくれるらしい。
僕も館長もそんな物は持っていなかったので、お兄ちゃんと館長の二人でスーパーに買いに行った。買い出しから戻ってくると、さっそくアニー兄理容室に変わる僕の部屋。お兄ちゃんは真剣な表情で館長の頭をこねくり回している。
しばらくすると見事な真ん中分けに出来上がり。鏡を見てきて「なんかスケベ分けになってない?ヘンじゃない?」と館長。その出来栄えはアニーが啓道館にアップした写真で見てのとおり。
「ケンもどうだ?」とお兄ちゃんが言うので、丁重にお断り申し上げた。ごめんね。
さあ、いよいよ花嫁の待つ家に向かって出発なのだ!
準備万端相整いました、それじゃあ出発!と立ち上がった拍子に、僕はなんと大切なビデオカメラを床に落としてしまった。思わず固まり息を呑む三人・・・。
結婚式の記録係りを拝命した僕は、館長のビデオカメラを託されていたのだった。
「ご・・・ごめんなさい・・・」しかし謝って済むのならケーサツは要らないのだ。
「とりあえず電源入れてみて、ちゃんと映るか確認してみて」と館長に言われるまま、恐る恐るスイッチをONにして録画ボタンをポチッと・・・。おぉ!天の助けか日頃の行いのせいか、ちゃんと動く。
「最近のものは落としたくらいでそう簡単に壊れないから大丈夫だよ」と優しいお言葉を頂いた。ホッと胸をなで下ろし、カメラのストラップを首に掛ける僕。
「今後、決してこの身から離すような事は致しません!たとえこの身が果てようとも、このカメラだけは死守いたします!」と悲壮な決意でぐっと館長の顔を見上げる僕。
「うむ、しっかりやってくれたまえ」とうなずく館長とアニー兄。
うなずく顔と顔、交わす目と目。言葉に出さずとも通じ合える。あぁ、まるで男たちの挽歌・・・(見たこと無いが)。なんと素晴らしき男の世界!(ヘンな意味じゃないです)
ドタバタ喜劇をいつまでもやっている暇は無いので、さっさと表に出ていく三人。
啓パパと啓ママ、啓オバちゃんたちの三人は一時間ほど前に出発していた。
ホテル前の駐車場には、車体のいたる所を花で飾り付けられ、ボンネットの上には大きな花束が貼り付けられたドハデな車が一台停まっていた。
どうやら館長だけではなく、お兄ちゃんと僕もこの花車に乗ってアニーを迎えに行くらしい。これまで何度か中国を旅行してきて、度々この花車を見かけることはあったが、まさか自分も乗ることになるとは思ってもみなかった。
乗ってみるとこれがまたなかなか乗り心地が良い。友人の車なのか、それとも婚礼業者の車だろうか?なんと言う車なのか分らなかったが、高級車のようだ。
婚礼業者で手配した車です。
交差点の信号待ちで停まったりすると、隣りのバスの乗客からめっちゃ見られる。若干の恥ずかしさと注目される快感を味わいつつ、僕らを乗せて花車は上海の街を走っていく。
移動中、アニー兄と館長はこれからの段取りについて話をしていた。時おり、電子辞書が二人の間を行ったり来たりしている。
指輪は持ってきたか?家に着いたら配る紅包にお金を入れて持ってきたか?などなど。
紅包とは、日本の祝儀袋のようなもので、お年玉とか、結婚祝、誕生祝などを入れたりする、名前の通り真っ赤な封筒なのだ。
アニーの家の前に着くと、「ちょっと待って」きれいな日本語でひとこと言い残して、アニー兄は車を降りて何処かへ行ってしまった。
う~む、僕らはどうすればいいのだろう?ここで待っていればいいのかな?館長と二人おとなしく車の中でじっとしていると、バババババババ~ン!と突然爆竹が鳴り響いた。
最近では法律で爆竹を禁止しているところが多いと聞いていたが、上海はそうではないのか、それともそんなことお構い無しなのか。爆竹の音に反応したのか、駐車している車の防犯サイレンがあちこちで鳴り響いている。建物に反響してとにかくすごい音だ。
空の方からもパーン、パーンと単発の破裂音が聞こえてきた。花火も打ち上げている。お祝いに花火と爆竹は欠かせないようだ。そういえば昔、運動会とかお祭りとかで打ち上げられていたものに似ている。
爆竹と花火のせいか、なんだかさっきよりも周りに人が増えてきた。
あそこのお嬢さんが結婚するんだってさ。へぇ~花婿はいったいどんな奴だい?なんでも日本人なんだってさ。なんとまぁ、そりゃ本当かい?・・・とでも言っているのだろうか。

ようやくお兄ちゃんが戻ってきて、さぁ行こうか!と館長を車から連れ出した。が、すぐに結婚式の撮影に来ていた専属カメラマンから呼び止められる館長。どうやら車で玄関の近くまで乗り付けるシーンを撮影したいらしい。もう一度車まで戻ってやり直し・・・。
車から降りた館長、ゾロゾロとやじうまを引き連れてアニーの家へと向かって歩いていく。なぜかみんなゾロゾロ付いて来るのだ。
アニーの家に着くと、二人の若い女性がドアの前で立っていた。笑顔で館長に話しかけ、自分達はアニーの友達だと言っている様だ。

「お嬢さんたち、すみませんがちょっとそこを通して下さいませんか」
「そう言うあなたはいったい誰なのかしら?」
「私は日本で啓道館の館長を務めている、keidohという者です」
「その館長さんが何をしにいらしたの?」
「実はこの度、アニーと結婚いたします。ついては新婦を迎えに参りました」
「フン、あなたなんかに大切な友達を渡すものですかっ!」
といった感じで(本当は何を言っているのか分からなかった)、簡単には家の中へ入れてもらえなさそうだ。
すると館長も心得ている様子で、何かを懐から取り出しその女性に手渡した。

「つまらぬもではございますが、ここはひとつ、なにとぞよしなに・・・」
「うむ、山吹色に輝く菓子折りであるか。越後屋、お主もワルよのぉ」
「いえいえ、お代官様ほどではございませぬ」
「ぐはは!」「むふふ!」
といった様なやりとり(あくまでも僕の妄想!)の後、二人の女性はドア越しに誰かと相談しているようだった。相談の結果がまとまった様で、ようやくドアが開いたのである。館長が渡したものは1000円札入りの紅包だった。魚心有れば水心・・・。
家の中に入ると、啓パパたちがリビングの椅子に不安げに座っていた。あれ?啓オバちゃんの隣に座っている女の子はいったい誰だ?けっこう好みのタイプ。なんだかとても気になるなぁ・・・。
いかんいかん、僕には重要な任務があるではないか。女の子に気を取られている暇は無いぞ、撮影を続行するのだ。
家の中では、親類縁者に友人知人がひしめき合っていて、なかなか身動きが取れない。VTRと写真の専属カメラマンも二名いる。
人はたくさんいるのだが、しかしどういうことか新婦の姿が無い。どうやら自分の部屋の中に閉じこもっているようだ。部屋のドアの前に、友人たちが立ちはだかっている。
やはりここも簡単には突破できそうにない。そのうち「なにか歌を歌え!そしたら新婦に会わせてやる」と言われたらしく、やおら歌いだす館長。館長の歌声、初めて聞きました。
歌が上手かったのか、それとも大量の紅包が効いたのか、なんとか許しが出たようだ。ようやく花嫁さんとご対面。ところが、すぐにまた友人たちの手で別の部屋へと連れ去られてしまった。
今度はドアと床の隙間から紅包を差し入れると、すぐに開かれるドア。やはり世の中、銭でんなぁ・・・冗談。儀式というものはなかなか大変なのだ。
部屋の中では、館長がアニーにキス(ひゅーひゅー!)しているところなどを、専属カメラマンがバシバシ撮影していた。
やっと落ち着いて、リビングに戻ってきた二人はお互いの両親に挨拶。
今まで通せんぼしていた女性が、湯飲み茶碗(のような物)を館長に渡す。受け取った館長は口うつしで・・・じゃなくて、茶碗をアニーの口元まで持って行って飲ませてあげるのだ。茶碗の中には飲み物と何かの種が入っているようで、けっこう大きな種をペッぺッと吐き出している。何か意味があるのだろうけど、良くわからない。子宝や財産に恵まれるように・・・といったものなのだろうか。
次は館長がアニーに飲ましてもらっている。美味いか?と聞かれて、甘い!と答える館長。きっと、あまいあま~い味なんだろうね。僕も飲んでみたかった。

新婦を迎える儀式が終わると、いよいよ式場へと向かうのだ。
ナンダ?ナンダ?と、おろおろしているうちに(館長もきっと同じだった筈・・・)アニーの家での儀式は無事に終了。
これは帰国後のことだが、中国語の先生に「新婦さんの友達から、キスしろ!とか言われて、頬っぺにチューなんかしていましたよ、先生ッ!」と報告したところ、ふふん♪と何だか意味ありげにほくそ笑み、「それはですねー、相手が日本人だから少し手加減してますねー。中国人同士の結婚式だったらもっとスゴイことになってますね~♪」と嬉しそうに話してくれた。
いったいどんなスゴイことが繰り広げられるのであろうか?もしかしてあ~んなことや、こ~んなこと・・・えぇーッ?まさかそんなことですかぁーーーーっ!!
そのヘンの所を詳しく聞かせてもらおうじゃないか!と思ったのだが、なんとなく聞きそびれてしまった。
話を元へ戻そう。
たぶん僕と同じく、これからどうして良いのかサッパリ分からなくて不安げな啓パパたち三人に「あとからアニーのお母さんたちと一緒に来て」と告げて、館長はアニーを伴って披露宴会場へと向かおうとしている。僕はどうすればいいのだろう?と思っていると、館長が手招きしてくれた。どうやら一緒に付いて行けば良いようだ。
玄関やアニーの部屋の前で館長の行く手を阻んできた、あのお姉さんにアニーが何事か告げると、お姉さんが僕に向かって「Come with me! OK?」と言ってきた。あ、はい、あなたに付いて行けばいいのですね、OK、OK!・・・ていうか英語?
実は今回、僕にはもう一つ大事な役目があったのだ。
中国の結婚式は日本とは違って、仲人さんが存在しないらしい。その代わり、新婦と新郎にそれぞれ“伴娘”“伴郎”という介添人がつくことになるのだ。
この介添人、新郎新婦の友人で更に未婚でなければいけない。そんな訳でこの度の館長&アニーの結婚式、“伴郎”わたくし不肖・けんたろう、そして“伴娘”は英語を喋るあのお姉さん、の二人で務めさせていただくのだ!
いただくのだ!と威勢だけはいいが、何をすれば良いのか全くわからないのだが・・・。
専属スタッフ撮影のビデオカメラが廻る中、新郎・新婦、伴娘・伴郎の四人はアニーの家を出て、あの花車へと向かう。またこの車に乗れるんだね。
家の外ではご近所さんなのか、たくさんの人たちがお見送りしてくれている。
アニーの親戚や友人達が見守る中、いよいよ花車に乗り込み「いざ出発!」と思いきや、理由は良くわからないがなかなか車は動き出さないのだ。少し動いたかと思うと、また停まった。理由は良くわからない。急ぐ旅でも無いし、まぁいいか。
知り合いなのか、お婆さんが車に近づいてきて何か話しかけてきた。そのお婆さんに一輪の花を差し出すアニー。なんだかいいなぁ。
僕は助手席に乗っているのだが、館長とアニーは当然だけど後部座席。そして伴娘のお姉さんも。そう、館長はまさに『両手に花』状態なのだ!なんと羨ましい!
後ろの席は三人もいて、大柄の館長ではきっとキツイことだろう。あの、もしよろしければお席をお換わりいたしますが・・・などと思っていると、ようやく車が動き出した。
「彼女の名前は『花花』というのよ」と、アニーが伴娘のお姉さんの名前を教えてくれた。
「ステキな名前ですねお嬢さん」なんて気の利いた言葉を掛ける余裕も無く、ただその名前を繰り返す館長と僕。中国語の先生からは「名前を教えてもらったら褒めること!」と言われていたんだけどなぁ。自分は~不器用ですから・・・。
彼女は英語も得意らしい。「I'm POLICE WOMAN」ふ~ん、そうなんだぁ・・・って、えっうそ?警察官なの!?まじで?と、ちょっとドキドキする僕。別に悪いことをしてるからビクビクしているわけじゃないよ~。
三十分くらい走り続けたであろうか、高速道路を降りて一般道に出るとそこは既に上海郊外のようだった。道路も広いし、周りも広い・・・ちょっとうまく言えないけど。
なんだかさっきから運転手さんの挙動がおかしい。携帯を取り出して誰かに電話したりしている。もしかして迷った?と思ったら、そのもしかしてだった。中国は広いからね。
道端でなんとも器用な体勢のままバイクの上で休憩?している人に道を尋ねてみたが、知らないらしい。しかしそれよりも、こんなところでこの人は何をしているのか気になる。とてもツーリング途中に一服しているライダーには見えない。余計なお世話だけど。
再び携帯電話で誰かと連絡を取ったり、建設中の何かの施設の守衛さんに聞いたりしつつ、もと来た道を少し引き返して目指す目的地『六角別荘』に到着。
『六角別荘』ここが結婚式の会場だ。植え込みに周囲を囲まれていて、自分がいま中国にいることを忘れてしまうような、外の世界とはまるで別次元。とても落ち着いた感じで、さすが別荘(中国語の漢字が書けません・・・泣)と名の付くだけのことはある。
広い敷地内を移動していくと、案内係りの人が立っているところで車は一旦停止。そこで花車を降りる花花。館長とアニーは車に乗ったままでいるが、アニーの家で「あたしに付いて来な!」と言われていた僕は、何をすればいいのか分からないまま、彼女の後ろに付いて行った。
リゾートホテルのような建物の中に入っていくと、広いロビーの奥に受付カウンターがあった。そこでチェックインをするようだ。受付をしているとき、彼女が僕に話しかけてきたのだが、悲しいかなよく分からない・・・何を言われたのかすごく気になった。というのも、そこでお金を払っていたからだ。
100元札が何枚もあったようだから結構な金額だったのだろう。お金なら僕もたくさん持っていたのに!(うそ)
受付を済ませているときに、チラッと身分証明書の写真を見せてくれた。えへへ。警官の制服姿がカッコいいのだ。もうちょっと見せて欲しかったな~
受付を済ませて館長たちのところへ戻ると、また車に乗って移動。敷地内をぐるぐる廻って、ようやく着いた所は一軒のコテージの前。隣もその隣も、ずーっとコテージが続いている。2階建ての豪華な造りだ。
コテージの中に入ると、啓パパたちがソファーでくつろいでいた。その他にも大勢の人があちこちにいる。こちらが迷っている間に、とっくに到着していたらしい。
啓パパたちと一緒にソファーでくつろいでいる女の子は、ここに来る前、アニーの家で啓オバちゃんの隣に座っていたあの女の子だ。これって運命の巡り合わせか!?あぁそうか、彼女もこの結婚式に出席するんだった。なんて思っていたら、なんと啓パパと会話をしているではないか。大学で日本語を勉強しているのだそうだ。
リビングルームの他にも、ちょっとした料理が作れそうなキッチン、トイレ付きのバスルーム、そしてたくさんの部屋がある。一階と二階を合わせると一体いくつ部屋があるのだろう?各部屋にはやはり大勢の人がくつろいでいる。
あの、でもここ、結婚式の後にアニーと館長が泊まるところじゃないのかな?本人達より先にベッドでくつろいじゃっていいの?・・・いいのである。
リビングからは中庭に出られるようだ。きれいな芝生の中庭に出てみると、野球ができるくらいのかなり広いスペースだった。中庭をぐるりと囲むようにコテージが建っている。結婚式はこの中庭で行われる。そう、ガーデンウエディングというやつなのだ。
中庭の方にもすでにたくさんの人がいて、あちこちでいくつかのグループが出来ている。するとすぐに花嫁さんとの記念撮影大会が始まった。結婚式の主役は花嫁さんというのは、中国でも同じなんだなぁ。アニーがとてもいい笑顔をしている。
時々、館長も呼ばれて一緒に写真に納まったりしているが、ほとんどは暇そうにしていた。僕は経験無いので分からないが、自分の結婚式ということに感慨は沸かないのだろうか?それとも心の中で密かに感動に打ち震えていたのか、そのへんの所は良くわからないが、館長はいつもの館長だった。実際はどうであったのか機会があれば聞いてみよう。
お応えします。まったく何をしていいか分からず、この後何をするのかも聞かされないままあの場にいました。全体の流れを詳しく教えてくれと頼んだのですが「あとで教える」がそのままになり、本番ぶっつけになってしまいました。私の両親をはじめけんちゃんにもある程度の式の過程を説明してあげたかったのですが叶いませんでした。「もうどうにでもなれ!」不安と不快が交差していました。
その後、しばらく写真を撮ったりしながらブラブラしていると、啓パパが手招きして僕を呼んでいる。「ケンちゃん、あの子はいいよー、ほんとイイ子だよー」と、あの大学生の女の子のことをベタ褒めしている。「あのさぁ、待っているだけじゃだめだからね。自分の方からどんどん話しかけなきゃ」いやぁ、そうなんですよねー。実は僕もちょっと気になってたりして・・・なんて話たりしていると、なんとも不甲斐無い僕のために、彼女の名前と住所を本人に聞いて(メモ用紙に書いて)来てくれた。えっと、あの、助かります、先輩!
中庭の一角に赤い布で覆われたテーブルが置いてあり、そこで芳名録への記帳ができるようだ。覗いてみると日本のものとは違って、名前や住所を区分けする線が引かれていない。どこに書こうが、どんな大きさで書こうが自由なのだ。寄せ書きみたいで、こちらの方が楽しいじゃないか。しかしみんな達筆で書いているなぁ。全く読めないよ・・・。
中国では必ずしも全ての人が記帳するのではないらしい。でもせっかくなので僕も記帳することにした。あれ、鈴木って簡体字はどんなだったっけ?と書き渋っていると、だんだん廻りに人が集まってきて人垣ができてしまった。余計に書きづらいではないか。
どの位置に書こうかと迷っていると、真ん中がいいよ、とテーブルの前に座っている芳名録当番の人が教えてくれた。というか、館長が通訳してくれた。意を決して、我ながらへたれ文字で真ん中にどどーんと記帳。
「あの館長、鈴木って簡体字、こんなんでしたっけ?」と聞いてみるも、どうだっけ?となんだかつれないご返事。いや自分でもなんだか違うような気がする・・・眺めるたびにますます違って見えてくるのだ。すると館長が芳名録当番にこれで合っているのか聞いてくれた。うなずく当番。どうやら合ってるみたい。廻りの人垣からも「リンムゥ」「リンムゥ」と、ひそひそ囁きあう声が聞こえた・・・ような気が。
よおし完璧!とその時は思ったのだが、後で調べてみたら微妙に違っていた。
もう夕方の16時近くになるのだが、館長と僕がお昼ご飯抜きでいることをずっとアニーが気にしていてくれたらしく、それを聞いた叔母さんがカップラーメンを買ってきてくれた。「さぁさぁ早くこちらにいらっしゃい」「あぁ、まだお湯を入れたばかりだからもう少し待って」「もうそろそろ出来上がったようだから早く食べなさい」「牛乳とクッキーもあるから食べなさい」と、にこにこ笑顔でいろいろと世話をしてくれる。
昨日の晩、アニーの家で夕食をご馳走になった時も、この叔母さんは良く話しかけてくれた。ただ残念なことに、僕はろくに喋ることができないのだ。
これから新たに親戚の仲間入りをする館長は当然だとしても、まったく関係のない、言葉も通じない昨日会ったばかりの僕にまで、こんなにも暖かく接してくれる。いったいこの暖かさはどこからくるのだろう。
そしてこのあとセレモニーが執り行われることになります。次回をお楽しみに。
投稿者 keidoh : 06:38 PM | コメント (2)
November 04, 2005
第2章 上海彷徨 【けんたろうレポ】
けんたろうさんの上海2日目のレポです。
(第二日目:10月14日)
まんじりともできずに一夜を明かした僕は、朝6時頃には既にベッドから起き上がって窓の外を眺めていた。しかし本当に車や自転車が多い。足早に歩いていく人もたくさん。こんなに朝早くからみんなどこに行くのだろう?と思ったが、よく考えたらまだ金曜日なのだった。通勤に通学、中国の人々の朝は早いのだ。
僕の部屋は表の道路からちょっと奥に入った駐車場側にあるのだけれど、一番道路側に近い位置なので通りの様子がよく見えるのだ。その分、外の騒音も良く聞こえてくるのだが・・・。
何となしに外を眺めていて、窓枠にふと目がとまった。ああぁ、なんてこと!窓が1センチくらい空いているではないか。しかも両側。なんだよー、道理でうるさい訳だ。なんで昨夜は気が付かなかったんだろう、このやろ!と自分に悪態をつきながら窓を閉めようとするが、ピクリとも動かない。更に渾身の力を入れて押してみるが、まるで何事も無かったかのように窓はそのままの位置に留まっている。まるで地球が誕生した時からそこにあるかのように・・・。
その後、押してもダメなら引いてみろ、引いてダメでも引いてみろ、と幾度か繰り返してみたが、結局その窓は閉まるどころか1ミリも動くことは無かった。
窓は諦めてシャワーを浴びることにした。洗面所とトイレの奥にシャワーのスペースがある。バスタブは無いが、これまで旅行中はいつもシャワーだけで過ごしてきたので、別に気にならない。
でも、水跳ね防止カーテンの丈が短くないかい?と思ったら案の定、シャワーを終えてみると床が水浸しになっていた。あいやー。ハリウッド式シャワーはこれから禁止だね。
シャワーを浴びてサッパリしたところで、朝食の時間までまだしばらくあるのでテレビのスイッチを入れてみた。チャンネルを片っ端から変えていってみると、いくつか同じ番組をやっているところもあったが、だいたい60チャンネルくらいあるのだ。ニュース、芸能情報もあるのだけれど、圧倒的にドラマが多いですね。現代劇と時代劇が半々くらいかな?現代劇は警察モノと、やはりというか洋の東西を問わず(あ、ここも東洋だった)恋愛ドラマが多いみたいだ。時代劇はというと、これは圧倒的に清朝時代のものが多い。そういえば日本でも、時代劇はほとんど江戸時代のお話だもんなぁ。
制服フェチの僕は警察モノで決まりですね、うふふ。
セリフはそのほとんどが理解できなかったが(これまでの中国語の勉強は何だったのだ!)、中国のTVドラマにはセリフの字幕スーパーが付くのですねー。広い中国ならではのことだけれど、コレが僕にはありがたかった。
テレビを見ていると館長が部屋を出て行く気配を察知したので、退屈していた僕は慌てて部屋を出た。「あれ、けんちゃん。もうおきてたの?」えぇ、もうとっくに。窓の件を話すと「それはいい思い出ができたね~」と、笑顔の館長。はっ、まったくその通りであります!
今回このホテルでの滞在は朝食付きだったのだが、館長によると食事はあまり期待できないらしい。とりあえず、食堂を覗いてみることに。食堂は1階フロントの脇の通路を少し奥に入ったところにあった。既に10人くらいの人たち(たぶん中国人)が円卓について、なんだか肉マンみたいなものを頬張っていた。「やっぱりねー」と館長。その肉マンのようなものはラードを固めたようなもので、美味いものではないらしい。しかも、その肉マンもどきの他にはお新香がドンブリに盛ってあるだけで、それ以外には何も無い。ホテルの従業員が「お前らも食べるか?」と聞いてきたが、あっさりと断る館長。僕は怖いもの見たさというか、話の種に食べてみたかった気もしたりして・・・。
一見『肉まん・あんまん』のようなまんじゅうは中身は入ってなく、箸でお新香を突っ込んで食べます。
せっかく上海に来たのにこんなつまらないもの食べてもしょうがないのでさっさと食堂を背にしました。
食べたかったの?だったら今度作ってあげるよ ( ̄m ̄〃)ぷぷっ!
食堂の向かい側には、何故か床屋さんのあのクルクル廻る看板が付いたドアが。そのドアには『美髪店』と書かれたプレートが貼ってあり、その部屋の隣にも同じく『美髪店』が。そうかー、中国の人は旅に出ても身なりに気を配るんだなあ、とあらためて感心する僕・・・な訳ないですね、あはは。
「けんちゃん、突撃レポよろしくね♪」と館長に言われて少しその気になったが、やはり遠慮しておくことに。
実はすでにこのホテルを予約したと聞いた時点でネットで設備をチェックしていて、美髪店があることが判明。アニーには「けんちゃんと美髪店に行くからね」と予め伝えていました。しかし「もし行ったら婚礼は取り消しだからね」と念押しされていたので断念しました。
けんちゃんには行ってもらいたかった。(´Д`;)
ホテルでの食事を諦めて館長と二人で街にでてみたが、小さな売店みたいなお店は何軒かあるものの、ご飯を食べるようなお店が無い。けっこう歩いてみたが学校とかマンションばかりで、出店も商店街も無いのでホテルに引き返すことにした。
ホテルへ戻る途中、中学校か小学校かの校門の前を通り過ぎたのだが、校門のところには先生と数人の生徒が並んで立っていた。
風紀委員と生活指導の先生なのかな?登校してくる生徒に睨みを利かせて・・・なんてことはなく、優しくみんなを迎え入れている。
面白いのが4、5人くらいで立っている生徒の方で、おそろいの派手なタスキを掛けている。中国のちょっとしたレストラン等に行くと、店員さんが『歓迎光臨』とか書かれたタスキを掛けていたりするが、まるでそんな感じ。
タスキには学校の名前が書かれていたと思う。で、その生徒たちは別に「おはようございまーす」とか「今日も一日、勉学にいそしみましょー」などと挨拶をするでもなく、ただ単に突っ立っているだけなのだ。「なんだか罰として立たされてるみたいだね」と館長。
ホテルに戻ったところで、全員で本格的に食事に出かけることにした。朝食ツアーのガイドはアニー。って、あれ・・・? 実は昨夜、チェックインを済ませてアニー母を見送るために外に出た後、また戻ってきて館長の部屋にそのままお泊りしたのだった。もうほんと仲がいい二人なんだからぁ!
というか、僕はてっきり初めからそうする(アニーも泊まってく)ものだと思っていたが、「中国では、結婚式の前に一つ屋根の下で過ごしたりしないもの、ってアニーが言ってた」と館長は言ってたのにね。まぁ、些細なことを気にしない所が中国のいい所でもあるから。
(^^ゞ
ホテルは『四平路』という片側3車線くらいの大きな通りに面していて、さきほど館長と二人で歩いた方とは反対方向へと通りを進んで行く。日本に帰国してガイドブックを眺めてから知ったのだが、この四平路を北東(上海市街は南西方向)に進んでいくと、『まるごとアジア』にも書かれてある『五角場』や『繁華大酒店』などがあるのだ。
歩いている途中、「自転車の車線も一方通行なのねー」と啓オバちゃんから言われて僕も初めて気が付いた。去年の3月に北京を訪れて以来、今回で5回目の訪中なのだが今までちっとも気が付かなかった!
道路は真ん中が車、その外側にバイク&自転車、更にその外側つまり一番端っこが歩道、と3つに分かれているのだけれど、バイク&自転車レーンは自動車と同じ右側通行なのだ。皆さんも上海で自転車に乗る場合は注意してくださいねー。くれぐれも逆走してお巡りさんに怒られたりしないこと。
なんとか高級中学校とか超高級公衆トイレ(・・・有料トイレです)とかを、「ふ~ん」とか「へぇ~」などといちいち感心しつつずんずん歩いて行くと、道路の反対側でビルの解体作業をしているのを発見。ずいぶん大きなビルだが、コンクリートの廃墟のようになっていた。ビルには赤い字で大きく『同済爆破』と書かれた(同斉爆破だったかな?)看板が掲げられていた。もしかして良くテレビで見かけるダイナマイトでどどどどどっとビルを崩していくあの例のヤツをやるのかな?よくわからんけど。上海の街並みはどんどん変化していくのだなぁ。
そんなこんなでずいぶん歩いて裏通りに入ったところで、やっと人々の生活の匂いが感じられる一角にたどり着いた。店頭で揚げ餅や揚げパンを揚げていたり、まるごとアジアでおなじみの生煎包やギョーザを焼いている(焼き餃子は鍋貼という・・・そうだ。鍋に貼り付けて焼くから)お店なんかもあってけっこう賑やかなのだ。その中で僕たちが入ったのは、お客さんが20~30人くらい入れそうな大衆食堂といった感じのお店だった。
店内のメニューにはたくさんの料理名がかかれているのだけれど、時間的に早いのか遅いのか準備ができていなくて、食べることができるものは限られているらしい。
そんな訳で啓ママ、啓パパと啓オバちゃんを店内に残し、路上のシュウマイ売りのオジさんのところに買出しに出掛けるのであった。館長によると中国では持ち込みも許されるとのこと。ふ~ん、なんとも大らかだね。
LPGボンベをごろりと道端に転がして、オジさんはシュウマイを蒸している。いろいろな種類があったのだが、忘れた・・・。せっかくメモ帳を持って行ったのに活躍したのはただ一度きり、みんなの部屋番号を記入しただけ。それ以降、僕のメモ帳が開かれることは二度と無かった・・・。すみません、いい加減で。
僕たちシュウマイを買っていると、いつのまにかお店を出てきた啓パパが生煎包を買っていた。啓パパ、もしかして中国語ペラペラっすか!?
それからなんとも美味しそうな匂いのする屋台の方へ。そこではオバちゃんがクレープを焼いていた。本当はクレープではないのだけれど、僕はその名前が分からないのでクレープということにしておいてください。オバちゃんは鉄板の上で手際よくヘラを使って、小麦粉の生地を薄~く丸~く伸ばしていく。そしてその上に生卵をポンと、これまた手際よく落としてその上からネギをパラパラとふり掛けていく。
そこで何事かをアニーに話しかけ、アニーが何事か館長に話しかけた。どうやら辛いのは大丈夫か?と聞いているようだった。「可以、可以」と館長が答えると、味噌のようなもの(豆板醤?)を投入して、なんとも見事に折りたたんでいく。なんとも香ばしい、いい香りだ。出来上がったところで傍らに立っているオジさんが広げた袋の中に入れていく。もしかして夫婦でやっているのかな?どうやらオバちゃんは調理担当、オジさんは接客担当らしい。
僕たちはこれを3つ購入。僕らの他にも、出勤途中のOLさんといった感じのお姉さんが爽やかに買って行った。
お店に戻ってみると、すでに啓パパたち3人は先ほど買って行った生煎包とワンタンで食事を始めていた。僕はいつも「朝からガッツリいただきます!」というタイプではないので、テーブルの上に並んでいるシュウマイやワンタンを見て、う~むこんなに食べられるかなあ、と心配になった。が、食べ始めるとこれがどんどん食べられちゃうのだ。
ワンタンは薄味だが、九州出身の僕にはピッタリ。黒酢を少し垂らすとこれまた違った味になっておいしい。
続いて生煎包を一かじり。おっと、中の肉汁を飛ばしてしまった・・・。幸い、被害はテーブルの上だけで済んだが、以後気をつけなければ。しかしこの生煎包、アツアツで超うまいっす!先輩! なるほど、館長の好物だそうだ。
さらにクレープもどきも本当に美味しい!ひとつまるまる食べれちゃいました。しかし、量が多いなぁ。更にワンタンのドンブリが3つ出てきた。どうやら一人に一杯づつあるようだ。もうギブです先輩。アニーは「あら、もうおしまいなの?日本人ってたいしたことないのね」とは言わなかったが、中国の人はこれくらい普通に朝飯前だそうだ。恐るべし。
当初、お昼ご飯はアニーの家でご馳走になる予定だったのだが、夜に親戚のおばさんが来るからということで、アニー家には夕食時にお邪魔することに。そんな訳で、お昼は上海プチ観光をすることになった。啓オバちゃんは上海初めてだからね。
とりあえず上海といえばココでしょう!と、外灘に路線バスに乗って向かった。わーいわーい♪路線バスは僕も初めてだ~
運賃は2元とのこと。バス代はどのタイミングで、誰に渡せばいいのかドキドキしながらバスに乗り込むが、館長が全員分をまとめて払ってしまった。ううぅ。バスに乗り込むと、車内中ほどの特等席に陣取っている車掌さん(おばちゃん)にお金を渡して切符を貰うのだ。このおばちゃん(いや、車掌さん)、車内がどんなに混雑していようとも、新しく客が乗車してくる度に人の波を掻き分けていって切符を渡してくるのだ。まるでそれがおばちゃんに課せられた重大な使命のごとく。
浦東の高層ビル群が見えてきた。目的地はもうすぐだ。バスを降りてしばらく進むと和平飯店の前に出てきた。地下道を通って、黄浦江岸の遊歩道へ。今日は平日の金曜日だけれど、中国人おのぼりさんや外国人などで人がいっぱい。
何枚か記念写真を撮って、遊覧船に乗ることに。チケット売り場から乗船場までのけっこうな距離を歩いたので、僕は喉がカラカラです。僕の体がビールを欲していますよ館長。
館長もそのへんの所は心得てて、船内にトイレが有るかどうか、乗船前に聞いてくれた。トイレ有るって。やったー!ビール飲めるね。船の1階に売店があるのだが、店員さんがいないので2階デッキに移動。とりあえず席を確保。
しばらくして啓パパと2人で売店の偵察に出ることに。おお、いるじゃん、売店のお姉さんが。ビール3つちょうだいお姉さん!全部でお幾らかしら?と聞いてみると、上海語の答えが飛んできた。えっとあの、わかりません・・・
困っていると今度は普通話で返してくた。なになに、ん?6?あ、16元ね。えー!?あらちょっと高くない?日本人だからってボッタくってるんじゃないでしょーね、お姉さん。観光地価格というやつね。仕方ないかと20元を渡すと、お姉さんは何故か失笑。
もう一度値段を言ってくれた・・・なにーッ!?60元?おいおい、ビール3本だよ、ビンでもロング缶でもなくて350ml缶が3本、しかも国産なんですけどぉ。
などとは言えない僕。だまって100元を渡すのであった。缶ビールが1本20元。この船の乗船券は25元だというのに。おそるべし上海。
そういえば遊覧船のチケット代を僕は払っていなかった。わ~い、タダ乗りだぁ・・・などという訳ではもちろんなく、館長が全員分を出してくれたみたい。もしかすると一時的にまとめて立て替えてくれただけだったのかも知れないが、その辺のところは深く追求せず遊覧を楽しむことにした。ありがとね館長。
前に来たときにも遊覧船に乗ったのだが、そのときは夜だった。外灘の夜景は確かに美しかったが、今回のように日中の船旅もまた、動いている上海を実感できて素晴らしいのだ。
石炭を満載した船や何だかわからない貨物船など、小さな船から大きな船まで様々な船舶がひっきりなしに川を上下している。外灘と浦東を行き来する渡し船をギリギリのところでかわす我らが遊覧船。中国では船の操りも街中を走る車となんだか似ているなぁ。
ふとみると、アニーは館長の肩にもたれかかって館長と二人仲良く夢の世界に入っていた。なんだかハラがたったので(嘘です!)とりあえず後ろから写真を撮っておいた。

約1時間の遊覧船を楽しんだ後、次は四川北路という所をちょっとぶらぶらしてみようじゃないか、ということになった。今度はタクシーで移動することになるのだが、6人いるのでどうしても2台に分乗しないといけない。
まず1台目のタクシーに啓パパ&ママ&オバちゃんの3人を乗せ、アニーが運転手に行き先を告げる。館長とアニー、そして僕の3人は2台目のタクシーだ。「運ちゃん、前のタクシーの後を追ってくれ!」とアニーが言ったかどうだか、僕は知らない。
目的地に着いたようでタクシーを降りてみると、先に到着しているはずの3人の姿が見えない。もしかしたら遠回りでもしているのだろうか?ちょっと先の大きな交差点のところまで移動して待つことに。
しばらく待っても3人を乗せたタクシーは来ない。それらしいタクシーが赤信号で停まる度に車中を覗いてみるが、乗っているのは別人ばかり。
・・・まさかこの広い上海で迷子!?
ちょっと向こうを探してくる、とアニーが交差点を渡ってずんずん歩いていった。しかしまたここではぐれてしまうと大変だ。あわてて館長と二人で追いかけようとしたのだが、車が多くて交差点が渡れません!・・・やっとのことで交差点を渡りきり、アニーの後を追ってみたものの、すでに彼女の姿は何処にも見当たらなくなっているのだった。
しかぁし、こういうときのために館長は携帯電話を持って来ているのだ!なんとかアニーとは連絡がついたものの、依然3人が何処にいるのかはわからない。
もしかしたら遅れて来るかもしれないなと考えた僕は、館長にそう告げて先ほどの交差点まで戻ることにした。
交差点には屋根付きの立派な歩道橋があって、この上からだと良く見えるだろうと思って登ってみると、そこにはお兄さんお姉さんか何やら小物を売っていた。気になる・・・が、今はそんなことに気を取られている暇はないのだ。3人を見つけ出さねば!と意気込んでみたものの、屋根で視界が塞がれていて道路の様子がいまいち分かりづらい。結局、歩道橋を一周してまた下に降りた。
降りると館長が戻ってきていたので、歩道橋の上からは確認できませんでしたッ!と報告すると、またどこかへ探しに行ってしまった。
3人がやって来るのを再び交差点の端っこで待つことにして、あたりに注意を配っていると、ある光景に目が留まった。
交通量の多い交差点にはたいてい白バイ警官か、交通指導員(正式名称はわかりません)がいて交通整理をしているのだが、この交差点には男女2名の指導員がその役割に就いていた。とにかく、その藤井隆似の指導員(女性)がなんとも必死なのだ。
自転車やバイクが信号無視して横断しようとしたり、停止線をわずかでも越えたりしようものなら、ものすごい形相で怒鳴りつける。それでも無視して行ってしまう自転車やバイクが後を絶たないので、ますますその表情が強ばっていく。まるで般若のようだ。
しかも藤井指導員(女性)、何事か独り言をつぶやいている。「こいつらなに考えてんねん、まったくー。もうやってられへんわ!!」とでも言っているのだろうか。
目を合わせるのが怖かった。「なに見とんじゃワレー!見せもんとちがうぞコラァ!」と殴り掛かって来るかも知れない。本当にそんな気がした。でも、ついつい見ちゃうのだ。
そんな様子を恐る恐る盗み見していると、いや違った・・・行方不明の3人がやって来るのを信じて待っていると、館長が戻ってきた。もう一つ先の交差点に3人がいるのを発見したとのこと。さっき探しに行った通りとは別の方向だった。交差点の向こうからアニーも戻ってきた。どうなることかと思ったが、無事に3人と再会。アニーも必死に探してくれたし、本当にえぇ子やなぁ。いやー、本当に良かった♪良かった♪
この時初めて携帯を持って来ていて良かったと思った。
古き良きものが好きな私ですが文明の利器に助けられました。ほっとしたぁ~~~
四川北路は、両側に小さなお店が並んでいてちょっと懐かしい感じの路地だ。古い町並みのすぐ向こうには高層ビルがそびえ立っており、今まさに取り壊されつつある住居なども目に付く。開発の波がすぐそこまでやってきているんだなぁとしみじみと実感。

僕たちはここで3班に分かれて自由行動をすることに。館長はアニーと、啓ママは啓オバちゃんと、そして僕は啓パパとコンビを組んだ。
路地の脇にあったあやしい入口を入ってみると、いくつかの店舗が集まった小さなスーパーマーケットといった感じで、精肉店や鮮魚店があった。お客さんは僕ら以外には1人しかおらず、テレビを見たりご飯を食べたり、それぞれ思い思いに店番をしている店員さんたちから、ビシビシと視線が飛んでくるのだ。
店頭に並べられた桶の中で、雷魚や名前が分からない魚が泳いでいる。トノサマガエルに似たカエルもいる。鮮魚売り場のお姉さんから「何か要りますかー?」と声を掛けられた。ごめんなさい、見ているだけです。
古い街並みを満喫した僕らは、ホテルに戻ってしばらく休憩することにした。
私とアニーはみんなが自由に散策している時に先にホテルに戻って昼寝してました。いや本当に昼寝です。熟睡です。
アニーの実家で夕食をご馳走になるため、夕方の5時半頃にホテルを出た。う~む、ちょうど帰宅ラッシュ時と重なってしまったようだ。空車のタクシーが全く走っていなーい!
かなりの時間待って、やっと1台確保できた。啓パパ、啓ママ、啓オバちゃんそしてアニーの4人が先に出発。
今回、館長とアニーは別々のタクシーで移動。ふふふ、同じ轍は踏まないのだ。
しかし、2台目のタクシーもなかなかつかまらない・・・。更に待つこと数10分、運よくホテル前で客を降ろすタクシーに乗ることがでた。アニーのお家に向けて出発!
目的地に着いてタクシーを降りたものの、館長は道が分からない様子・・・えーッ!?まじっすか~ アニーに電話して迎えに来てもらった。
啓パパたちは中国語が分からず、アニーの家族は日本語が分からないのでお互い『ありがとう、ありがとう』を繰り返しているよ、とアニーが嬉しそうに話してくれた。
アニーの自宅に着くと、既に食卓を囲んでいる皆が迎えてくれた。勝手知ったる・・・といった感じでさっさとスリッパに履き替えてテーブルに着く館長。えっと、僕はどうすればいいの?靴はここで脱ぐのかな?と、ぼーっと立ち尽くしていると、アニーのお兄さん(以下、アニー兄もしくはお兄ちゃん)がそのままでいいから入りなよ、と手招きして迎え入れてくれた。
全員揃った所で、やはり乾杯ですな。「ケンには紹興酒を」と館長が言ってくれたおかげで、大きなグラスになみなみと紹興酒を注いでくれるお兄ちゃん。まじですかー こんな飲み方はじめてっす。
けんちゃんのグラスの中身はコーラのようにしか見えなかった。
実際にソフトドリンクを飲んでいるかのようにグビグビやってたし ( ̄m ̄〃)ぷぷっ!
ではカンパーイ!館長、アニー、結婚おめでとうございまーす!
一瞬、中国での乾杯は文字通り飲み干すこと・・・というのが頭をよぎって焦ったが、隣のお兄ちゃんのグラスを見るとビールが残ってるし。助かった・・・。
グラスの中の紹興酒がなくなる度に、なみなみといっぱいになるまで注いでくれたお兄ちゃん、ありがとね、あはは。
実はこのアニー兄、メガネが知的な印象の『中国のヨンさま』といった感じで、男の僕から見てもなかなかのイイ男なのだ。ちなみに念のため言っておくが、僕はオトコが好きな訳ではない。決して。
食卓の上には美味しそうな料理がたくさん並んでいて、食べてみるとマジ美味いッ!
僕は料理方面には明るくないので、残念ながらその料理がどういう料理なのかが分からない。この美味しさを伝えられないのが本当にクヤシイ・・・。ほんと美味しかったです。
一見、何かの肉かな?と思わせてその実は干し豆腐を戻したもの、とても美味しかったです。鴨肉の入ったスープもあっさり味で美味しくいただきました。

お兄ちゃんに食べ方を教えてもらいながら食べたうつわに山盛りの上海ガニも、身とタマゴがタップリ詰まっていて超感動。照り焼きのような鴨肉、これも美味しかった。この鴨肉はそのまま食べても美味しかったが、ご飯に乗せて食べると・・・もうたまりません!鴨肉とタレとご飯が三位一体となって、口の中いっぱいに広がるハーモニー。オカワリすると、お母さんが鴨肉をいっぱい乗っけてくれた。
ご飯を食べていると、アニーの親戚(おじさん&おばさん夫婦と別のおばさんの3人)がやって来た。親戚のおじさんの息子(アニーのいとこ?)は上海雑技団の団員だそうだ。いろいろ話しかけてくれるのたが、あまり理解できなかった。ごめんね、おじさん。おばさんもニコニコしていろいろ話しかけてくれる。館長が通訳してくれないと分からない自分が情けない。中国語が話せるようになりたい!本当に心から願った。
啓パパたち3人が先にホテルへ帰った後も、そのまま残ってみんなとお茶を飲んだり、タバコを吸ったり(20年ぶりくらいに吸った!)しながら楽しい時間を過ごした。本当に楽しかった。今日始めてあった日本人にどうしてこんなに暖かく接してくれるのだろう。これまで館長が築いてきた信頼からなのか、それともこれが普通の中国の人たちなのか。たぶんそのどちらでもあるのだろうなぁ。
館長となんともいい気分でアニーの実家を後にして、次なる目的地に移動することに。アニーとお兄ちゃんが外まで見送ってくれるようだ。どんどん歩いて行くが、もうそろそろいいですよ、ありがとう。と思ったら、2人とも一緒に行くのだった。なーんだ、でも賛成!
バス停までは輪タクに乗っていくことに。おぉ、輪タク初めて!
お兄ちゃんと僕の2人が乗ったのはオバちゃんが運転する輪タクだ。なんだか2人も乗ったら重いだろうし申し訳ないなーと思っていたら、音も無く動き出した。自転車かと思ったら電動自転車だったのだ。お兄ちゃんと2人っきり、夜風がなかなか気持ちいい。
その後、バスと地下鉄を乗り継ぎ、着いた所は地下鉄の漢中路駅。そう、今宵、第二の目的地はナベちゃんのいるお店『レストラン新疆』なのだ。
地下鉄の駅から地上に出るとそこには見覚えのあるホテルが。あー、これこれ!『兆安酒店』、写真で見たのと同じだー。あたり前である。
トイレをずっと我慢していたので、『兆安酒店』のトイレで用を足すことに。不思議に思うのは、どうして地下鉄の駅構内にはトイレが無いのだろう?中国の人は我慢強いのか?タンクの容量が小さい僕にはとても耐えられない・・・。
ロビーに入ると外人さんがたくさんいる。なかなかきれいでな立派なホテルなのだ。
全員スッキリしてホテルを後に。途中、例のコンビニを覗いてみたが残念ながらあのお姉ちゃんはいなかった。
そのまま歩くこと数分。通り過ぎようとした館長を、路上に椅子を持ち出して座っていた人が抱きついて呼び止めた。僕もその人が誰だかすぐに分かった。ナベちゃんだー!
なんと館長はお店に気づかず、そのまま通り過ぎようとしていたのだ。でもよくナベちゃんは気が付いてくれたもんだね、すごいなぁ。
4人でお店に入り、さっそく羊肉を注文する館長。館長たちと一緒に遊ぶようになって、羊肉を食べるようになった僕。う~む、ウマイんだなぁコレが。
ビールを飲みながら料理をパクついていると、また一人、親しげに館長と話す人物がやってきた。この人がシャチョーだよと教えてくれた。
その他、羊肉の入った麺や、野菜と肉を炒めたものを食べたような気がするのだが、この時点ですでに酔いが廻っていた僕は、せっかく楽しみにしていたナベちゃんのお店なのにあまり覚えてない・・・

さっき夕食をとったばかりなのに貪欲のデブ。画面左の後ろには一休みしているナベちゃん。
その後、アニーとアニー兄にタクシーでホテルまで送ってもらい、長い長い一日を終えようとしていた。酔いのせいも手伝ってか、その夜は朝までゆっくり眠れそうな気がした。なんだか外の騒音も昨夜よりは小さいような気がする。そのままシャワーも浴びずベッドに横になり、夢の世界へ入っていく・・・あーッ、メグミちゃんのとこ行ってない!
明日はいよいよ結婚式なのだ。
第2章 上海彷徨 完
本当に長い一日でした。けんちゃんには『たいへんよく飲みました』マークをスタンプしてあげます。
おつかれさまでした!
ていうか次の日は凄いことに・・・(つづく)
投稿者 keidoh : 07:13 PM | コメント (0)
October 31, 2005
第1章 眠らない街、上海 【けんたろうレポ】
今回、上海での婚礼に友人のけんたろうさんが参加してくれることになりました。
その現地レポートを彼が書いてくれましたので私のコメントを挟んでご紹介いたします。
(第一日目:10月13日) その日の正午過ぎに仕事を終え、既に朝から遥か大陸へと心が飛んでしまっている僕は逃げる様に会社を後にした。 啓道館館長のkeidohさん(以下、面倒なので館長)と、上海に住む中国人女性(アニー)の結婚式に出席するため、中国は上海へと旅立つのだ! 今回、航空券から宿泊先の手配まで全て館長にお願いしてあり、僕は館長の後に付いて行くだけで良いのでとても楽ちん。ありがとうございます、館長殿!
館長によると、一番安い航空券はノースウエストなのだが、米国の航空会社なのでテロ対策のため出国時の手荷物検査でえらく時間がかかり、その結果、出発時刻の変動も大きい。従ってその次に安い中国国際航空20:30発で行くとのこと。ぜんぜん問題ありませんとも!
お忙しい中お越しいただきありがとうございます!まさか本当に来ていただけるなんて(嘘涙
さて、ノースウェスト航空は東京-上海を1日1便就航しているのですが、手荷物検査だけでなく預け荷物も一品一品調べられます。
デジカメ、ノートPCは起動を確認させられるほどです。今年7月に利用したのですがたしか40分遅れの出発だったと思います。
数千円でも節約して行きたい人にはお勧めですが、現地で待ち合わせしている場合は時間に余裕を持って迎えに来ていただきましょう。
10月13日の関東上空は「これぞ日本晴れ!」といった感じで、とても気持ちの良い晴天だった。
今回の旅はいつにも増して胸がわくわくしている。これまで友人や親類などの結婚式は何度も出席してきたのだが、今回は何と言っても中国での結婚式。どんな体験をすることになるのか、まったく未知数なところが期待を高めてくれるのかなあ。
などと、空港に向かう電車の中で考えていると、携帯に館長からのメールがあり、僕が空港に着いた約10分後に到着するとのこと。成田空港第2ビル駅の改札口で館長御一家をお出迎えすることにした。
改札口で待っていると、僕の前を巡回中の警官2名が通り過ぎた。しかし、なんとも2人はヒョロヒョロっとしたまだ若い警察官で、「本官はただいま空港内を厳戒パトロール中であります!」というより、秋葉原の街が似合いそうな感じでなんだか頼りがいが無い。日本の空の玄関とも言える成田空港の守りは大丈夫なのか!?でも、もしかしたら見かけによらず千葉県警きっての剣道の達人なのかも・・・
などと、しょーもない事を考えつつ改札出口でひとり黄昏ていると、向こうからやってくる館長を発見!ここで始めて館長のご両親(以下、啓パパ、啓ママ)と対面したのだが、啓パパは恰幅の良い一見コワモテだが話してみると優しい方で、啓ママはというと上品なおば様といった感じの夫婦だ。
ひととおり簡単な挨拶を交わした後、今回のもう一人の同行者である叔母さん(以下、啓オバちゃん)が待つ出発ロビーへ向かった。
ロビーにて啓オバちゃんともとどこおりなく無事に挨拶を交わし、当初の集合予定よりもちょっと早めに全員が揃ったので、さてこれからどうしようか?と、トイレに行ったりして思案していると、なんともう既に搭乗手続きが始まっていた。まだ出発時刻の2時間前にもなっていないのに、どうも日本は早め早めが好きなんだなぁ。
チェックインを済ませた後、「(今回搭乗する)中国国際航空の機内食はロクなもんが出ないから」と館長が言うので、とりあえず出国審査前に食事をとることに。
あっとその前に・・・前回の上海行きで館長が酒のツマミにと買って行った蟹の空揚げ(サワガニみたいなやつを揚げたもの)が、ツボにはまったのか何故かアニーがたいそうお気に入りだったとのことなので(アニー父&母にも勧めていたとか…)、それじゃあお土産にしようと皆で探したのだが、どこを探しても売って無い。季節的なものもあるのかなぁと、仕方なく諦めてレストランへ。
おなか一杯になったところで出国審査を済ませて搭乗口へ!とその前に、上海で皆に配るタバコを買うため、免税店に向かった。中国ではお客さんにタバコを勧める習慣があることは、啓道館の「まるごとアジア」やその他の書物等でも書かれており、僕も知っていた。が、中国の結婚式ではハンパじゃなく本当にたくさんの人が集まる(らしい)ので、たくさんたくさん必要なのですねー。
しかし、館長も僕もタバコを吸わないので、どの銘柄がいいのかサッパリ見当がつかない・・・。とりあえず館長と啓ママと僕の3人で、それぞれ2カートンずつ購入。
まぁ、このくらいあれば足りるだろう。
どうしてもお土産の蟹が諦められない啓パパと一緒に僕も免税店廻りをすることにした。でも、ご存知の通り免税店にはブランド品のバックとかお酒とかがズラ~っとならんでいて、とても蟹の空揚げ君が置いてあるとは思えないんだけど・・・。
初めに入った免税店にはやはり置いてなく、隣の免税店を探すが見つからない。すると啓パパが「あの、お姉さん、蟹の空揚げなんて置いて無いかい!?」と威勢よく店員さんに尋ねてみると、店員さんはステキな微笑を見せてくれながら「たまごが入ったモノですよね」と入口の方へ歩いていくので、「ん?たまご?何それ?」と頭の中を?マーク3つでいっぱいにしながら半信半疑でついて行くと、店頭の御菓子&おつまみコーナーに蟹の空揚げくんが正しくきちんと置かれているではないか!
「うん、コレ、コレだ。こいつを2つばかりくれねぇか!」って啓パパ、カッコ良すぎっス!やはり何事も諦めずに生きてくことって大切だなあ。
無事にタバコも蟹も手に入ったところで、搭乗口に移動。
今回ボク達がお世話になるのは、20:30発の中国国際航空CA920便。
搭乗開始は20時からなので、しばし搭乗口付近の椅子にて休憩。が、どうしたことか予定時刻を過ぎても搭乗開始にならない・・・僕たちが乗るはずの飛行機がまだ空港に到着していなかったのだ。
結局、20:45から搭乗開始となった。館長はやっと繋がるようになった携帯で、アニーに遅れる事を連絡。もちろん中国語。カッコよすぎです、館長!
今回、館長は中国でも携帯が使えるようにと、ドコモの国際ローミングサービスを利用していたのだ。さすが国際人、館長カッコいい!
いやいや、初めて使うので設定がさっぱり分からなかった(^^ゞ
僕たちを乗せたCA920便は定刻を45分遅れの21:15に成田を離陸、メグミちゃんが待つ上海・・・いや違った・・・アニーの待つ上海浦東国際空港へ。
離陸してしばらくすると飲み物と機内食が配られてきた。お腹一杯だったボクはビールだけ貰うことにして、機内食はどんなんかなぁーと、館長の方を覗き見ると、パンと魚の煮付けと蕎麦、そしてデザートに人形焼。さっき空港で蕎麦食べたのに・・・。
プリン体が厳禁の館長から貰ったお魚さんと人形焼でビールを飲む僕。かつて「ビールには誰が何と言ってもチャーハンと餃子だ!これが黄金の3点セットだ!」などと意気込んでいた恥ずかしき日々・・・う~む、まさに若気の至りだったなぁと反省しつつ美味しく頂きました。ビールは燕京ビールと書いてありますが、サントリー製なんですね~。
そうなの?知らなかった!ちなみに私のビールの定番は(とっくに知られていますが)羊肉です。
ビールを飲むと、ヒトはトイレに行きたくなる・・・何故かと聞かれても困るが、カラダのしくみがそうなってるので仕方がないのだ。
という訳で早速トイレに行ってみると、既に誰かが入ってる。しまった、もうちょっと早く席を立てば良かったなあと後悔していると、スチュワーデスさんが別のトイレの場所を教えてくれて、更にトイレの扉まで開けてくれるではあ~りませんか。しかも笑顔で。
気に入ったね、中国国際航空。たとえ出発時刻が遅れようとも、前の座席のポケットに入っている機内誌が取りにくくても。
その機内誌を読もうと引っ張り出すのにガサゴソと何度かやっていると、前の座席に座ってる若造に睨まれた。いやぁ、すまんすまん。
そうこうしてるうちに、機内で入国カードと健康申告書が配られ始めたのですが、どうも3枚配られてる様子。貰ってみると、関税関係の持ち込み品申告書みたいなものでした。
これまではこんなの無かったのに。館長にも聞いてみるが初めてとのこと。書き方がよく分からない・・・とりあえず、Noの欄 にチェックを入れておいた。
これは最近義務付けされた(今年の9月から?・・・だったと思う)ようで、帰りの浦東空港で「我が国を出入国しようとする人民ならびに外国人はコレを提出すること!さもなくば出入禁止じゃけんね!」と書かかれた(たぶん・・・)張り紙が掲示されていた。
書類の記入も終わって、前方スクリーンの映像を見ていると、いきなりものすごい衝撃が機体を襲ってきた・・・おしっこチビるかと思ったではないか、まったく。館長も同様にまったくの突然のことだったようで、思わず笑いだす館長と僕の2人。
とにかく、約30分ほど遅れて上海浦東国際空港に着陸したのでした。
飛行機から空港ターミナルへの移動はやはりバスだった。バスは行けども行けどもターミナルに着かない。そのうち、中年男女数名のグループで乗ってきた日本人が「いったいドコまで連れてくねん」「ホントまだ着かないの?」とわざとらしく騒ぎ始めた。まったく僕もちょっとそう思った。でも、そんなことを口にしなくてもいいじゃないか。文句があるならサッサと帰れ!あんたら中国に来なくていいよ。
入国審査では外国人用カウンターには大勢の人が集まって行列を作っていた。しかし館長は迷わず中国人用カウンターの列の方へ。え、いいの?と思いながらも隣の行列を横目に館長の後ろに並ぶ僕ら四人。おかげで早々に入国審査を済ませることができた。こんな裏技があったのね、知らなかったわ。
以前、間違えて並んでそのままスルーしてくれたので最近はいつもそっちを利用しています。とはいえあまり関係ないみたい。(日本も同様)
さあ、荷物も受け取ったし、この出口の向こうにはアニーが待っているはずだ。アニーに会ったらなんて声を掛けよう?う~む、予習してくれば良かった。などと考えながら歩いていくとそこには館長を見つけて笑顔を輝かせたアニーの姿が。もう日付も変わろうかという遅い時間なのに、一人で迎えに来てくれるなんて。ううう・・・えぇコやぁ(涙)
館長とアニーは約3ヶ月ぶりの再会。ぎゅっと抱き合い、そして甘いキスを交わすふたり・・・あぁ、まるでドラマのワン・シーンみたい・・・な~んてことはもちろん無く、2人はフツーに、しかしそれでも心から嬉しそうに再会を喜び合っているようだった。
ころあいを見て館長がアニーに僕を紹介してくれたので「にぃはお」と挨拶すると、アニーは「はじめまして」と日本語で応えてくれた。でもその後が続かない・・・あぁ、中国語をもっともっと勉強しないと。
空港からはホテルまではタクシーで行くことに。タクシーを捜してタクシー乗り場を歩き出したのだが、館長とアニーは二人の世界に入ってしまい、どんどん歩いて行ってしまう。その後方約10メートルを僕たち四人が続いていく。なんだか羨ましいなあ。
タクシーは見つからなかったが、ワゴン車の白タクと交渉がまとまったようだ。料金はいったい幾らでまとまったのか、聞きそびれてしまった。200元くらい?でもタクシーだと2台に分乗しなければいけないが、ワゴン車だと全員乗れるのでありがたいのだ。
今回の交渉は200元でした。あの時23:30では路線バスもすでにありません。ガイドブックとか読むと『白タクに注意!』とか書かれていますね。しかし交渉次第では白タクは大変ありがたいものです。通常のタクシーでは深夜割り増し込みで150元/1台以上かかるので2台に分乗するよりは100元も得したことになります。あの時7月に乗せてもらった白タク運転手に偶然遭遇!しかし普通車なので今回は無理でした。
40分ほど夜の上海を走り、途中迷いながらもホテルに到着。なんと深夜にもかかわらず、アニー母が出迎えのためにホテル前で待っていてくれた。超感激!とてもニコニコしててカワイイお母さんなのだ。
『良光度假賓館』ここが今回の宿泊先だ。チェックインはアニーと館長がやってくれたのだが、館長も含めて僕たちは誰も人民元を持っていなかった。ホテルで両替ができるものと思っていたのだが、見事に当てが外れてしまった。宿泊代はアニーが(アニー母かも?)支払ってくれたようだ。そういえばさっきの白タク代もアニーが払ってくれたし、本当にお世話になりなりっぱなしで申し訳ありません・・・。
備えあれば憂いなし・・・今後はあらかじめ多少は成田空港で両替しておきましょうね。
アニーが旅行社を利用して予め入金してくれていました。ちなみに中国元は成田空港では(中国以外では)両替できません。
チェックインを済ませて、各自部屋の鍵を受け取ってロビーにて解散。アニーはアニー母と外に出て行ったようだ。
2階の106号室(部屋は2階にあるのに、何故かフロアーの表示は1階なのだ)が僕の部屋。隣の108号室が館長、ひとつ飛んで112号室が啓パパ。そして啓ママと啓オバちゃんの2人は4階?の301号室。「じゃあまた明日、おやすみ~。チュッ!」と館長、啓パパとそれぞれおやすみのキスを交わして部屋の中へ。
日本で言うビジネスホテルみたいな感じで、予想していた以上に部屋の中は清潔だった。シャワーのお湯もちゃんと出るし、洗面台にはゴキちゃんなんていないのだ。
シャワーは明日の朝に浴びることにして、もう深夜の1時を廻ったことだし寝ることにしよう。なんたって日本時間だと深夜2時だからね。もう僕、ねむねむ君なのだ。服を脱ぎ捨ててベットにもぐりこむ僕。おやすみなさい・・・グゥ。
こうしてようやく、上海第一日目の夜が更けていったのだった・・・
ところがッ!中国はそんなに甘くは無かった。
外を走る車の騒音がなんだかやけに激しすぎる!ピーピー、ブゥーブゥー、とにかくホントにうるさい!!これじゃあ寝れんじゃねーか!!!
表の道路を走る車は一晩中絶えることは無く、その騒音も一晩中絶えることは無かった・・・。
眠らない街、上海。
いや、眠れない街、上海。
第一章 完
けんたろうさんがこのレポを書いてくれていることに気付いたのは婚礼後にウルムチ旅行に行き、帰ってきてアニー家でインターネットをしているときでした。
その時の様子が上手く表現されていて驚き&感激しました。
この続きをお楽しみに。
投稿者 keidoh : 07:50 PM | コメント (0)
August 06, 2005
上海桃色マッサージ【上海ハニーvs上海アニー】
18さいみまんのひとは よまないでね!
7月の滞在はホテルを利用しました。なぜならアニーの実家は両親の部屋以外には冷房がなく、しかも小さいベッド一つで二人が寝るには暑苦しいからです。ここではその話題は割愛しますが実際にアニー家に行った時その暑さがはっきり分かりました。
五角場翔殷路にある『繁华大酒店(繁華大酒店)』、そこの2階が私たちのとった部屋です。シングルルームにセミダブルのベッド、決して綺麗なわけではありません。しかもカーテンをめくれば向かいの住宅の窓から人の姿が見える、バスルームはゴキブリだらけ、そんなオンボロホテルです。しかも・・・
その部屋とロビーを行き来するのには『美发厅(美髪店)』とドアに書かれた、いかにも
店内はピンク色の光に照らされ、美髪店というには薄暗く、鏡の前に女性が常時数人、私が覗き込むとすぐさま全員こっちに振り向きます。それがおかしくてそこを通るたびに覗き込んでいた私。アニーはあれで結構冗談が通じるので「你要吗?(利用したいの?)」みたいなことを言ってきます。はい!いつかは利用したいです。
また、この店は夜になると各部屋に電話してきて客寄せを行なうのです、しかも毎晩。ある日は2度も。さすがにアニーも怒って電話口で怒鳴りつけてました。
7月4日 昼過ぎ
スーパーで買い物をした帰りに足マッサージを受けたかった私は、ホテル近くのマッサージ店に入ることに。
私一人で入るつもりだったのですがアニーまでついて来ました。ドアを開けるとやたらと狭いスペースの前方に梯子と表現したほうが良いほどの下り階段、手すりが無ければ転げ落ちそうなほどです。
そこには横たわれるマッサージ用のソファーが4つあり、私たち以外にお客はいません。薄いプラスティック製の使い捨てコップに白湯が注がれて手元に置かれ、薬湯の入った桶に足を突っ込みました。
と、ここまではごく普通のマッサージ店なのですが気になることがひとつ。私たちの視界前方にはカーテンが閉じられ、その奥からピンク色の光が漏れてくる二つの個室が!
これは絶対アレに違いない!しかも今私の足をマッサージしてくれているお姉ちゃんは、いかにもっていう顔立ち(お姉ちゃん、ごめんなさい)。 アニーがいなければ!先に部屋に帰らせれば良かったと内心悔やんでしまった私です。
両足・両腕のコリをほぐしてもらいながら考えていたことは、以前スタッフ3名で行ったハニーの店では片方の腿をベチベチと叩かれているだけのデタラメな接客だったのにこのお姉ちゃんはやたらと上手い。あっちのテクも(略)かなぁ?という妄想の世界でした。完全に邪推しているうちにマッサージは終わり、終わりかなと思ったらお茶を飲んで待っていてくれとのこと。よく理解できなかったのですがアニーと5分ほどティータイム。
先程のお姉ちゃんが戻って来ると、なんと前方のピンクの個室に誘導されました。
こ・こ・これは?てか女房がここにいるんですけど・・・ と思いながら個室に入ると、お姉ちゃんはカーテンをパシャッと勢いよく閉じ、私をマッサージ台に仰向けに寝かしつけました。照明は20ワットの棒形蛍光灯の上にピンク色の塗料をじかに塗ったもので、いかにもソレらしい雰囲気をかもし出しています。「ハローハロー」と耳元で囁き、甘い蜜をすする音が個室に響くのでしょうか。結局そんなことは無く、淡々と全身マッサージが続けられ終了。アニーより先に私が終わったので隣の個室にカーテン越しにアニーを呼びました。
「进来进来(入って来て)」と聞こえたのでカーテンをめくると、私と同じ手順でマッサージを受けているうつ伏せ状態のアニーがそこにいました。
二人で88元支払い、先程のお姉ちゃんの笑顔で見送られました。
『上海桃色マッサージ』 それはピンク色に塗られた蛍光灯のあるマッサージ店のこと。アニーから後で聞いた話では日本とは違いピンク色にスケベな意味は無いとのこと。邪推していた私がいけないのでしょうか、それともこの記事を期待して読んだ皆様が邪推していたのでしょうか。(笑)
その後ホテルに戻ると、2階の美髪店のドアを開け、ハニーどもを大声で思いっきり怒鳴りつけたアニー。
それでもその晩、電話が鳴らなくなることはありませんでした。ハニーとアニーの闘いは続く・・・
投稿者 keidoh : 09:18 PM | コメント (0)
August 05, 2005
上海のプールで遊ぶ
7月4日夕暮れ時
暑い!暑い!熱い!
3日前に引き続き上海体育学院のプールにアニーとアニーのお兄さん(以下、アニー兄)との3人で出掛けることに。
刺すように痛い日差しの下、そこまでの道のりに路線バスがないのでタクシーに乗る私たち。
この日の気温は38℃。アスファルトから照り返される熱で足元が熱い。
3日前にはアニーの両親も一緒に行ったこのプール施設、両脇に売店が構え、水着・浮き輪・水中眼鏡などが並んでいます。お世辞にも水が清潔とはいえない状態なので、コンタクトレンズを装着したままで遊泳するのは控えたほうがいいと思い今回は水中眼鏡を購入。アニーは泳げないので大人用の浮き輪を購入。
泳ぐ前に更衣室奥のニーハオトイレで用を足し、紙がないのでそのままゆっくり水泳パンツを穿きシャワースペースでお尻を洗いました。
プールの広さは縦25メートル 横12メートル?くらいの長方形でごく普通。平日ということもありそれほど人数はいません。
私はすぐさまアニーを浮き輪の穴に腰を入れさせ、そのまま深い方へ押し進んでいきました。小学生でも遊べるほどの浅い手前の部分とは大きく違い、先は約2メートルの深さです。その深いところにアニーを放
